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CAN通信に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。
(1) CAN-H,CAN-Lともに2.5Vの状態をレセシブといい,CAN-Hが3.5V,CAN-Lが1.5Vの状態をドミナントという。
(2) 一端の終端抵抗が断線すると,通信はそのまま継続され,耐ノイズ性には影響はないが,ダイアグノーシス・コードが出力されることがある。
(3) “バス・オフ”状態とは,エラーを検知した結果,リカバリが実行され,エラーが解消されて通信を再開した状態をいう。
(4) バス・ライン上のデータを必要とする複数の ECUが同時にデータ・フレームを受信することはできない。
解く
(1) CAN-H,CAN-Lともに2.5Vの状態をレセシブといい,CAN-Hが3.5V,CAN-Lが1.5Vの状態をドミナントという。
適切
◎バス・ライン上の電圧変化
データ・フレームをバス・ラインに送信するときの電圧変化(出力信号)は、図に示すようにCAN特有の形となっている。

送信側ECUは、CAN-H、CAN-Lの2本のバス・ラインにCAN-H側は2.5~3.5V、CAN-L側は2.5~1.5Vの電圧変化として出カ(送信)する。また、受信側ECUは、受信したCAN-H、CAN-Lの電位差から情報を読み取るようになっている。
CAN-H、CAN-L共に2.5Vの状態をレセシブといい、CAN-Hが3.5V、CAN-Lが1.5Vの状態をドミナントという。
なお、2.5Vを中心に信号を変化させることで、アース不良などによる0Ⅴ電圧の変化(バス・ライン上の0Vが0.5V程上昇してしまう不具合)が発生した場合でも、通信を継続することができる。バス・ラインに用いる通信線をツイスト・ペア線にすることで、従来の通信方法と比べ信頼性が向上している。
(2) 一端の終端抵抗が断線すると,通信はそのまま継続され,耐ノイズ性には影響はないが,ダイアグノーシス・コードが出力されることがある。
不適切
◎終端抵抗が不良な場合の注意点
一端の終端抵抗が断線していても通信は継続されるが、耐ノイズ性は低下してしまう。このとき、ダイアグノーシス・コードが出力されることもあるため、点検を確実に行うこと。また、断線を発見した場合は、終端抵抗を内蔵しているECUを交換すること。
(3) “バス・オフ”状態とは,エラーを検知した結果,リカバリが実行され,エラーが解消されて通信を再開した状態をいう。
不適切
◎エラーの検知とリカバリ
CANではデータ・フレーム中のCRCフィールドのほか、様々なエラーの検知機能とリカバリ機能(再送などにより回復を図ること)を備えて通信の信頼性を確保している。また、ECUが自らの通信に関わるエラーを検知し、リカバリしてもエラーが解消しない場合は通信を停止するようにしている。この状態を"バス・オフ"状態という。
(4) バス・ライン上のデータを必要とする複数のECUが同時にデータ・フレームを受信することはできない。
不適切
一つのECUが複数のデータ・フレームを送信したり、バス・ライン上のデータを必要とする複数のECUが同時にデータ・フレームを受信することができるようになっている。
送信データは必要性に応じて、10~1,000msecの間隔で送信されるように設定されており、図のように、データ・フレームAはaの間隔で次々と送信され、データ・フレームBやCも、それぞれb、cの間隔で送信される。

よって答えは(1)