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自動車の性能及び諸元に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
(1) 駆動力は,路面とタイヤの摩擦力以上に大きくならない。
(2) 走行抵抗は,車速が増すごとに大きくなるが,勾配の大きさは影響しない。
(3) 旋回時の自動車は,遠心力とコーナリング・フォースが釣り合った状態である。
(4) 空車状態とは,燃料,潤滑油,冷却水などを全量搭載し,運行に必要な装備をした状態をいう。
解く
(1) 駆動力は,路面とタイヤの摩擦力以上に大きくならない。
適切
◎駆動力
自動車が走行する際、駆動輪を回し、前進又は後退させようとする力を駆動力といい、この駆動力は路面とタイヤの摩擦力で伝達される。このため、駆動力は路面とタイヤの摩擦カ以上には大きくならない。
図において、アクスル・シャフトに伝えられるトルクによって駆動輪を回転させる場合、駆動力は次の式で表される。

ただし、F:駆動力N
T:アクスル・シャフトに伝えられるトルクN・m
r:駆動輪の有効半径m
したがって、駆動力は、アクスル・シャフトからのトルクが大きいほど、また、駆動輪の半径が小さいほど大きくなる。
(2) 走行抵抗は,車速が増すごとに大きくなるが,勾配の大きさは影響しない。
不適切
自動車が走行するときは、その走行を妨げようとする力が働く。この力を走行抵抗という。
走行抵抗は、図のように転がり抵抗、空気抵抗、勾配抵抗及び加速抵抗から成り立っている。
転がり抵抗は、タイヤが路面を転がるときの抵抗をいう。
空気抵抗は、自動車が走行するときの空気による抵抗をいう。
勾配抵抗は、自動車が坂路を上るときの勾配による抵抗をいう。
加速抵抗は、自動車が加速するときに発生する抵抗をいう。

(3) 旋回時の自動車は,遠心力とコーナリング・フォースが釣り合った状態である。
適切
図は、自動車が旋回しているときにタイヤと路面に働く力を示したもので、自動車が旋回すると遠心力が発生し、旋回円の外側へ飛び出そうとするが、路面と接している4本のタイヤと路面との間で摩擦カが発生し、踏みとどまろうとする力が発生する。この力をコーナリング・フォースという。

このとき、タイヤを後方から見ると、図のようにねじられて変形するが元の形に戻ろうとする。
こうして遠心力とコーナリング・フォースが釣り合った状態で自動車は旋回していく。

(4) 空車状態とは,燃料,潤滑油,冷却水などを全量搭載し,運行に必要な装備をした状態をいう。
適切
◎空車質量と自動車総質量
空車質量(空車重量、車両重量)とは、空車状態(燃料、潤滑油、玲却水などを全量搭載し、運行に必要な装備をした状態)における自動車の質量をいう。
自動車総質量(自動車総重量、車両総重量)とは、空車状態の自動車に乗車定員の人員が乗車し、最大積載質量(最大積載量)(注参照)の物品を積載したときの質量をいう。
よって答えは(2)