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図に示すコモンレール式高圧燃料噴射装置における吐出量制御式のサプライ・ポンプに関する記述として,適切なものは次のうちどれか。

(1) 吸入行程は,ECUが吐出量制御バルブをON(閉)しているので,コモンレールから燃料が吸入される。
(2) 無圧送行程は,吐出量制御バルブがON(閉)しているので,燃料は加圧されずにリターンされる。
(3) 吐出量制御バルブは,車速の信号をもとに,ECUによりコモンレールに送る燃料の量を制御している。
(4) ブランジャにより昇圧された燃料が,デリバリ・バルブを通りコモンレールへ圧送される。
解く
(1) 吸入行程は,ECUが吐出量制御バルブをON(閉)しているので,コモンレールから燃料が吸入される。
不適切
図(1)は吸入行程を示したもので、図のようにプランジャが下降行程のときにECUは吐出量制御バルブをOFF (開)しているので、フィード・ポンプから低圧の燃料が圧送部内に吸入される。

(2) 無圧送行程は,吐出量制御バルブがON(閉)しているので,燃料は加圧されずにリターンされる。
不適切
図(2)は無圧送行程を示したもので、図のようにプランジャが上昇行程に入ってもECUは吐出量制御バルプをOFF (開)したままなので、燃料は加圧されずにリターンされる。

(3) 吐出量制御バルブは,車速の信号をもとに,ECUによりコモンレールに送る燃料の量を制御している。
不適切
◎サプライ・ポンプ
サプライ・ポンプの種類には、吐出量制御式と吸入調量式とがあるが、 こでは、吐出量制御式6気筒エンジン用のサプライ・ポンプについて説明する。
吐出量制御式のサプライ・ポンプは、図のようにフューエル・タンクから燃料を吸い上げるフィード・ポンプ、プランジャを駆動させるカムシャフト及びタベット、燃料を吸引、圧縮、吐出するプランジャ、コモンレールに送る燃料の量をECUで制御する吐出量制御バルプなどで構成され、カップリングあるいはタイミング・ギヤなどを介してエンジンで駆動されている。
◎コモンレール
図に示すコモンレールは、サプライ・ポンプにより生成された高圧燃料を蓄えると共に各インジェクタに分配する役目を担っている。燃料圧力はコモンレールに設置された圧力センサにより検出され、エンジン回転速度とエンジン負荷に応じて設定された圧力値と実際の圧力値とが一致するように、ECUによる圧力フィードバック制御がされる。
プレッシャ・リミッタは、コモンレール内が異常に高い圧力になったときに開いて燃料を逃がす役目をする。また、フロー・ダンパは、主に大型車用のエンジンに用いられコモンレール内の圧力脈動の低減及び燃料の異常流出時に燃料通路を遮断する役目をしている。

(4) ブランジャにより昇圧された燃料が,デリバリ・バルブを通りコモンレールへ圧送される。
適切
(ハ)圧送行程
図(3)は圧送行程を示したもので、図のようにプランジャが上昇行程の途中で、ECUは必要吐出量に見合ったタイミングで吐出量制御バルプをON (閉)し、プランジャが上昇することで圧送部内が昇圧され、燃料は逆止弁となるデリバリ・バルブを通りコモンレールへ圧送される。
したがって、吐出量制御バルブを閉じた後のプランジャのリフト分が吐出量となるため、ECUは吐出量制御バルプの閉じるタイミングを変化させコモンレール内の圧力を制御している。

よって答えは(4)