〔NO. 28〕
ディスク式油圧ブレーキ装置に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
(1)同径ピストン式の固定型キャリパ4ピストン式では、パッドが構造上、前後に長くなるためトレーリング側はセルフ・サーボ(自己倍カ作用)効果により、パッドがより強力に押し付けられる。
(2)浮動式ディスクは、制動時に熱変形が生じたとき、円周方向にゆがみが逃げるようにディスクとブラケットを分離した構造になっている。
(3)異径ピストン式の固定型キャリパ4ピストン式では、トレーリング側のピストン径よりもリーディング側のピストン径を小さくすることで、制動時のパッドの温度差を少なくしている。
(4)固定型キャリパ4ピストン式は、固定型キャリバ2ピストン式と比べてピストン径を小さくすることでディスク有効径を増大させ、制動力の向上を図っている。
解く
(1)同径ピストン式の固定型キャリパ4ピストン式では、パッドが構造上、前後に長くなるためトレーリング側はセルフ・サーボ(自己倍カ作用)効果により、パッドがより強力に押し付けられる。
不適切
4ピストン式ではパッドが構造上、前後に長くなり、 リーディング側はセルフ・サーボ(自己倍カ作用)効果により、パッドがより強力に押し付けられ温度が上昇するので、リーディング側とトレーリング側とでは温度差が大きくなる これを改善するため、図のような異径ピストンを設けているものもある。

(2)浮動式ディスクは、制動時に熱変形が生じたとき、円周方向にゆがみが逃げるようにディスクとブラケットを分離した構造になっている。
適切
◎浮動式ディスク
浮動式ディスクは、図のようなもので、制動時における発熱量とディスクの放熱量との関係で熱変形が生じたとき、円周方向にゆがみが逃げるようにディスクとプラケットを分離し、隙間をもたせて組み付け、円周方向にゆがみを逃がすことで変形を防ぎ安定した制動性能を保つ。

(3)異径ピストン式の固定型キャリパ4ピストン式では、トレーリング側のピストン径よりもリーディング側のピストン径を小さくすることで、制動時のパッドの温度差を少なくしている。
適切
異径ピストン式は、図のようにディスクの回転方向に対して、入口のリーディング側のピストン径を小さく、トレーリング側のピストン径を大きくすることにより、パッド前後での動的面圧のバランスを向上させ、温度差を少なくし安定した制動力を発揮させている。

(4)固定型キャリパ4ピストン式は、固定型キャリバ2ピストン式と比べてピストン径を小さくすることでディスク有効径を増大させ、制動力の向上を図っている。
適切
◎固定型キャリパ4ピストン式
固定型キャリパ4ピストン式は、固定型キャリパ2ピストン式と比べ、図のようにピストン径を小さくすることで、ディスク中心点から、より外側の位置へピストンを置くことが可能となり、ディスク有効径を増大させることにより制動力の向上を図っている。

よって答えは(1)