〔NO. 23〕
二輪自動車の走行抵抗及び加速力に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
(1)空気抵抗のうち横力は、車両の横向きに働く力で、横風の方向(偏揺角)に比例して大きくなる。
(2)バイアス・タイヤは、ラジアル・タイヤに比べてトレッド面の剛性が高く、また、タイヤ内部の変形による摩擦が小さいため、転がり抵抗係数は小さい。
(3)空気抵抗のうち抗力は、車両に対し上向きに、垂直に働く力をいい、車両の上下面の空気の流れにより圧力差が生じ、車両を持ち上げようとする力が発生する。
(4)走行速度を増すための加速力は、自動車総重量から加速度を除して求める。
解く
(1)空気抵抗のうち横力は、車両の横向きに働く力で、横風の方向(偏揺角)に比例して大きくなる。
適切
横力は、車両の横向きに働く力で、横風の方向(偏揺角)に比例して大きくなる。
(2)バイアス・タイヤは、ラジアル・タイヤに比べてトレッド面の剛性が高く、また、タイヤ内部の変形による摩擦が小さいため、転がり抵抗係数は小さい。
不適切
◎タイヤの構造による影響
図のように、ラジアル・タイヤは、バイアス・タイヤに比べてトレッド面の剛性が高く、また、タイヤ内部の変形による摩擦が小さいため、転がり抵抗係数は小さい。

(3)空気抵抗のうち抗力は、車両に対し上向きに、垂直に働く力をいい、車両の上下面の空気の流れにより圧力差が生じ、車両を持ち上げようとする力が発生する。
不適切
◎空気抵抗
二輪車の空気抵抗は、車両形状ばかりでなく、運転者による影響が顕著に現れるが、一般的には次のことがいえる。
二輪車が移動するときに、空気の作用によって生じる抵抗を空気抵抗といい、直進時には、自然風がない場合、図のように、車両には、抗力、揚カ及びピッチング・モーメントが作用しており、二輪車が方向を変えたり、自然風が吹いた場合には、前述に加えて、横力、ヨーイング・モーメント及びローリング・モーメントが作用して、操縦性、安定性に大きな影響を与えている。

抗力は、車両に対して後向きに働く力で、車両前部で空気を受ける正圧と後部の空気の剥離による負圧か、車両を後方へ引くように作用する力として働く。
揚力は、車両に対し上向きに、垂直に働く力で、車両の上下面の空気の流れにより圧力差が生じ、車両を持ち上げるように作用する力が発生する。この結果、タイヤの接地カが減少し、操縦安定性が損なわれる。
横力は、車両の横向きに働く力で、横風の方向(偏揺角)に比例して大きくなる。
空気抵抗は、二輸車の前面投影面積及び車速の2乗に比例し、次の式で表される。

ただし、
R2 :空気抵抗 N = kg・m/s2 = kg・m・s-2
CD :空気抵抗係数
A :前面投影面積m2
V :車速m/s = m・s-1
ρ(ロー) :空気密度kg/m3=kg・m-3 (注参照)
(注)空気密度はJASO T803にて標準大気状態( 1気圧、15℃ )で、1.225kg/m3と規定されている。
なお、空気抵抗係数は、車両の形状によって異なり、表に一例を示す。
表:自動車の空気抵抗係数
|
自動車の種類 |
空気抵抗係数 |
|
乗用車 トラック バス |
0.60~0.90 0.29~0.40 0.40~0.60 0.50~0.80 |
(4)走行速度を増すための加速力は、自動車総重量から加速度を除して求める。
不適切
◎ニ輪車の走行速度を増すためのカ
走行速度を増すためのカ(F1)は、自動車総質量(M)及び加速度(a)に比例し、次の式で表される。
F1=Ma
ただし、
F1:ド走行速度を増すための加速カ N=kg・m/s2= kg・m・s-2
M:自動車総質量 kg
a :加速度 m/s2= m・s-2
よって答えは(1)