〔NO. 17〕
乾式シュー式自動遠心クラッチに関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
(1)クラッチ・ストール回転速度とは、エンジン回転速度を徐々に上けたとき、ライニングがクラッチ・ハウジングに接触して、トルクを伝え始める回転速度をいう。
(2)クラッチ・イン回転速度及びクラッチ・ストール回転速度はともに、クラッチ自体の回転速度で表す。
(3)クラッチ・イン回転速度とは、エンジン回転速度を徐々に上げたとき、クラッチ容量とエンジン・トルクが等しく釣り合って一定の回転速度に到達し、それ以上上昇しなくなる回転速度をいう。
(4)エンジン回転速度が上がると、それに連れてライニングの圧着力が高くなり、伝達トルク容量も増加する。
解く
(1)クラッチ・ストール回転速度とは、エンジン回転速度を徐々に上けたとき、ライニングがクラッチ・ハウジングに接触して、トルクを伝え始める回転速度をいう。
不適切
クラッチ・シューが回転することによって遠心力が発生する。ある程度の回転速度まではスプリングのばね力によって広がらないが、それを超えるとクラッチ・シューに接着されたライニングが、クラッチ・ハウジングに接触してトルクを伝え始める。このときのエンジン回転速度をクラッチ・イン回転速度と呼び、図のA点の位置に当たる車両にブレーキを掛けて動かない状態にしたと仮定し、A点から徐々にエンジンの回転速度を上げていくと、クラッチ・シューの遠心力が大きくなり、伝達トルクすなわちクラッチ容量とエンジン・トルクが等しく釣り合って一定の回転速度に到達し、それ以上上昇しなくなる。このときの回転速度をクラッチ・ストール回転速度と呼び、図のB点の位置に相当し、伝達トルクは最大となる。
なお、クラッチ・イン回転速度、クラッチ・ストール回転速度は共にクラッチ自体の回転速度ではなくエンジンの回転速度で表す。

(2)クラッチ・イン回転速度及びクラッチ・ストール回転速度はともに、クラッチ自体の回転速度で表す。
不適切
クラッチ・イン回転速度、クラッチ・ストール回転速度は共にクラッチ自体の回転速度ではなくエンジンの回転速度で表す。
(3)クラッチ・イン回転速度とは、エンジン回転速度を徐々に上げたとき、クラッチ容量とエンジン・トルクが等しく釣り合って一定の回転速度に到達し、それ以上上昇しなくなる回転速度をいう。
不適切
クラッチ・ストール回転速
(4)エンジン回転速度が上がると、それに連れてライニングの圧着力が高くなり、伝達トルク容量も増加する。
適切
入力側から出力側に伝えられるトルクの最大値がクラッチ容量、すなわち、伝達トルク容量である。通常の湿式多板式クラッチは、スプリングのばね力、プレートの枚数と摩擦係数、油温などの一定の条件下で伝達トルク容が決められるが、 自動遠心クラッチの場合は、回転速度か上がるとそれに連れてライニングの圧着力が高くなり伝達トルク容量も増加する。
よって答えは(4)