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自動車整備士資格試験を解く

令和7年10月実施2級二輪問題5:クランクシャフト

〔NO. 5〕

クランクシャフトに関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。

 

(1)材料には、炭素鋼、特殊鋼あるいは特殊鋳鉄が使われており、一般に鋳造(ちゅうぞう)のものが用いられている。

(2)クランクシャフトに働く力として、往復運動部分の慣性カ及び回転運動部分の遠心力などがある。

(3)大きな荷重を受けながら高速で回転するため、強度、剛性及び耐摩耗性が大きく、静的、動的パランスがとれ、円滑に回転することが必要である。

(4)クランク・ピン及びクランク・ジャーナルの端部は、カの集中を避けるために丸みを付けている。

 

 

解く

(1)材料には、炭素鋼、特殊鋼あるいは特殊鋳鉄が使われており、一般に鋳造(ちゅうぞう)のものが用いられている。

不適切

(2)クランクシャフトに働く力として、往復運動部分の慣性カ及び回転運動部分の遠心力などがある。

(3)大きな荷重を受けながら高速で回転するため、強度、剛性及び耐摩耗性が大きく、静的、動的パランスがとれ、円滑に回転することが必要である。

(4)クランク・ピン及びクランク・ジャーナルの端部は、カの集中を避けるために丸みを付けている。

 

よって答えは1

 

 

クランクシャフト

クランクシャフトは、図のように  クランク・ビンクランク・ジャーナル、クランク・アーム、クランク・ピン、バランス・ウェイトなどで構成されている。

クランクシャフトは、大きな荷重を受けながら高速で回転するため、強度、剛性及び耐摩耗性が大きく、更に静的、動的パランスがとれ、円滑に回転することが必要で        ある。

クランクシャフトの材料には、炭素鋼、特殊鋼あるいは特殊鋳鉄が用いられている。

クランクシャフトには、鍛造のものと鋳造のものとがあるが、一般に鍛造のものが用いられ、加工方法は型打ち鍛造した後、機械加工され、クランク・ジャーナル及びクランク・ピンは、耐摩耗性を向上させるため、一体式クランクシャフトでは一般に熱処理(窒化処理)によって表面硬化した後、

ラッピング処理(研磨)が施されている。また、組み立て式クランクシャフトでは、高周波焼き入れが施されている。

クランクシャフトは、軸心に対するアンパランスをなくすため、 パランス・ウェイトに加工を施し、ウェイトの質量の調整が施されると共に、図のように、クランク・ピン及びジャーナルの端部(R)は、カの集中を避けるために丸みを付けている。