〔NO. 21〕
アクスル及びサスペンションに関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
(1)全浮動式の車軸懸架式リヤ・アクスルは、アクスル・ハウジングだけでリヤ・ホイールに掛かる荷重を支持している。
(2)独立懸架式サスペンションは、左右のホイールが独立して別々に揺動でき、ホイールに掛かる荷重をサスペンション・アームで支持している。
(3)ローリングとは、ボデー・フロント及びリヤの縦揺れのことである。
(4)一般にロール・センタは、車軸懸架式のサスペンションに比べて、独立懸架式のサスペンションの方が低い。
解く
(1)全浮動式の車軸懸架式リヤ・アクスルは、アクスル・ハウジングだけでリヤ・ホイールに掛かる荷重を支持している。
適切
リヤのアクスルでは、ホイールに掛かる荷重の支持方式として、図(1)のようにアクスル・ハヴジングだけで支持する全浮動式と図(2)のようなアクスル・ハウジングどアクスル・シャフトで支持する半浮動式などがある。

(2)独立懸架式サスペンションは、左右のホイールが独立して別々に揺動でき、ホイールに掛かる荷重をサスペンション・アームで支持している。
適切
◎独立懸架式
独立懸架式サスペンションは、図のように左右のホイールが独立して別々に揺動でき、ホイールに掛かる荷重をサスペンション・アームで支持する方式のもので、乗用車をはじめ小型トラックなどに用いられている。
独立懸架式サスペンションのスプリングには、コイル・スプリング、トーション・バー・スプリング及びエア・スプリングなどが用いられている。

(3)ローリングとは、ボデー・フロント及びリヤの縦揺れのことである。
不適切
◎ローリング
ローリングとは、ボデーの横揺れのことである。ローリングは、ある点を中心として行われるもので、この点をロール・センタといい、その位置はサスペンションの形式により異なるが、一般に図のように車軸懸架式の場合に比べて独立懸架式の方が低くなっている。

◎ピッチング
ピッチングとは、ボデー・フロント及びリヤの縦揺れのことである。
ホイールが路面の突出部を乗り越えた場合、ボデーは上下振動を起こし、やがて減衰する。
この場合、リヤはフロントよりもホイールべースに相当する分だけ遅れて、図のように振動し始めるためピッチングが起こるが、リヤの振動がちょうどフロントの振動周期の1/2だけ遅れて振動する場合には、前後の振動が反対となるので、ピッチングは最大になる。


(4)一般にロール・センタは、車軸懸架式のサスペンションに比べて、独立懸架式のサスペンションの方が低い。
適切
(1)の解説
よって答えは(3)