〔No. 19〕
前進4段のロックアップ機構付き電子制御式ATのロックアップ機構に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
(1)ロックアップ・ピストンには、エンジンからのトルク変動を吸収、緩和するダンパ・スプリングが組み込まれている。
(2)ロックアップ・ピストンは、タービン・ランナのハブにスプラインかん合されている。
(3)ロックアップ機構とは、トルク・コンバータのポンプ・インペラとタービン・ランナを機械的に連結し、直接動力を伝達する機構をいう。
(4)ロックアップ・ピストンがトルク・コンバータのカバーから離れると、カバー(工ンジン)の回転がタービン・ランナ(インプット・シャフト)に直接伝えられる。
解く
(1)ロックアップ・ピストンには、エンジンからのトルク変動を吸収、緩和するダンパ・スプリングが組み込まれている。
適切
◎ロックアップ機構
トルク・コンバータは、ATFを介して動力を伝え、滑りによるトルク増大機能及び自動クラッチ機能を備えているが、クラッチ機能、トルク増大機能を必要としない作動域(滑りが少ない作動域)では、滑りによる伝達効率が低下するため、ポンプ・インペラとタービン・ランナを機械的に連結して直接動力を伝達するロックアップ機構を設けている。
図は、ロックアップ機構を示したもので、タービン・ランナのハブにスプラインかん合されたロックアップ・ピストンがトルク・コンバータのカバーに圧着されることで、カバー(エンジン)の回転をタービン・ランナ(インプット・シャフト)に直接伝えている。また、ロックアップ・ピストンには、エンジンからのトルク変動を吸収、緩和するダンパ・スプリングが組み込まれている。

(2)ロックアップ・ピストンは、タービン・ランナのハブにスプラインかん合されている。
適切
(3)ロックアップ機構とは、トルク・コンバータのポンプ・インペラとタービン・ランナを機械的に連結し、直接動力を伝達する機構をいう。
適切
(4)ロックアップ・ピストンがトルク・コンバータのカバーから離れると、カバー(工ンジン)の回転がタービン・ランナ(インプット・シャフト)に直接伝えられる。
不適切
ロックアップ・ピストンがトルク・コンバータのカバーに圧着されることで、カバー(エンジン)の回転をタービン・ランナ(インプット・シャフト)に直接伝えている。
よって答えは(4)