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令和7年3月実施2級ジーゼル問題12:吸排気装置

12.吸排気装置に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。

 

(1)インタ・クーラは、ターボ・チャージャで圧縮された空気を冷却して温度を下げ、空気密度を高めている。

 

(2)ターボ・チャージャのタービン・ホイール及びコンプレッサ・ホイールの軸受には、スラスト・べアリングが使用されている。

 

(3)ターボ・チャージャの過給圧を制御するウエスト・ゲート・バルブは、過給圧が高くなり規定値に達すると開いて、過給圧が規定圧以上にならないようにしている。

 

(4)可変容量式の過給圧制御装置は、エンジン回転速度が低い低・中速域の場合、排気ガス流量が少ないので、可変ノズルの隙間を狭めてタービン・ホイールに作用する排気ガスの流速を制御している。

 

 

解く

 

(1)インタ・クーラは、ターボ・チャージャで圧縮された空気を冷却して温度を下げ、空気密度を高めている。

 

インタ・クーラ

気体は一定圧力のもとでは,温度が高いほど密度は低く,温度が低いほど密度が高い。ターボ・チャージャでは,過給圧を上げ,充填効率を高めて出力を増大しているが,吸入空気が圧縮されて空気密度が高まる反面,吸入空気温度が上昇することにより空気密度の低下を招くなど相反する関係がある。そこで,この弊害をなくすため,圧縮された空気を冷却して温度を下げ,空気密度を高めることで過給機本来の充填効率の向上維持を補完する装置がインタ・クーラである

インタ・クーラはアルミニウム合金製で空冷式と水冷式があり,図は,空冷式インタ・クーラの一例である。

(2)ターボ・チャージャのタービン・ホイール及びコンプレッサ・ホイールの軸受には、スラスト・べアリングが使用されている。

(3)ターボ・チャージャの過給圧を制御するウエスト・ゲート・バルブは、過給圧が高くなり規定値に達すると開いて、過給圧が規定圧以上にならないようにしている。

 

エスト・ゲート・バルブ式

図のように過給圧が規定値に達すると,アクチュエータのダイヤフラムが過給圧によって押されるので,ウエスト・ゲート・バルブが開き,排気ガスの一部は,タービン・ホイールをバイパスしてマフラ側に排出される。

このため,タービン・ホイール及びコンプレッサ・ホイールの回転が低下し,過給圧は図のように制御され,規定圧以上にならないようにしている。

(4)可変容量式の過給圧制御装置は、エンジン回転速度が低い低・中速域の場合、排気ガス流量が少ないので、可変ノズルの隙間を狭めてタービン・ホイールに作用する排気ガスの流速を制御している。

 

可変容量式

過給圧制御は,ウエスト・ゲート・バルブ式を用いるのが主流であったが,近年は,図のような可変容量式が主流になってきている。

可変容量式は,図のようにタービン・ホイールに作用する排気ガスの流速を制御する可変ノズルと,ノズルの動きを制御するアクチュエータ及びリンク機構で構成されている。

エンジン回転速度が低い低・中速域では排気ガス流量が少ないので,可変ノズルの隙間を狭め,その間を通り抜ける排気ガスの流速を高い状態にし,タービン・ホイールに吹き付けている。このことによって,短時間でターボ・チャージャの回転を高め,設定した過給圧まで素早く立ち上がるようにしている。

エンジンの回転速度が高まる高速域では排気ガス流量が多くなり,低・中速域での可変ノズルの状態では通気抵抗が増大してしまうため,可変ノズルの隙間を広げることで排気圧力の上昇を防いでいる。

このように,低・中速域から高速域まで連続して可変ノズルの隙間を変え,過給圧を制御することにより,シリンダに供給される吸入空気量を最適化することができ,優れた排ガス性能にすると共に,エンジンの全回転域においてトルクと燃費の向上を実現することができる。

 

よって答えは2