38.「道路運送車両法」及び「道路運送車両法施行規則」に照らし、四輪小型自動車の特定整備に該当するものは次のうちどれか。
(1)原動機を取り外して行う自動車の整備又は改造
(2)かじ取り装置のハンドルを取り外して行う自動車の整備又は改造
(3)燃料装置の燃料タンクを取り外して行う自動車の整備又は改造
(4)緩衝装置のトーションバー・スプリングを取り外して行う自動車の整備又は改造
解く
(1)原動機を取り外して行う自動車の整備又は改造
(2)かじ取り装置のハンドルを取り外して行う自動車の整備又は改造
(3)燃料装置の燃料タンクを取り外して行う自動車の整備又は改造
(4)緩衝装置のトーションバー・スプリングを取り外して行う自動車の整備又は改造
よって答えは(1)
道路運送車両法施行規則第3条「特定整備の定義」の解釈
Ⅰ 特定整備の解釈
自動車の構造及び装置は自動車によって異なることから、以下では、特定整備に該当す
る主要な作業を例示する。
なお、ここでいう「取り外し」、「取付位置若しくは取付角度の変更」及び「機能の調整」には、作業の過程における、自動車を保安基準に適合しない状態に至らしめる行為も含まれる。
また、「整備又は改造」とは、自動車について何らかの変化を施す作業全般をいう。特に、整備とは、給油脂、調整、部品交換、修理、その他の自動車の構造又は装置の機能を正常に保つ又は正常に復するための作業(行為)をいう。
1 分解整備(道路運送車両法施行規則(昭和26年運輸省令第74号。以下「施行規則」
という。)第3条に規定するものをいう。)について
⑴ 原動機(施行規則第3条第1号関係)
原動機について、次に該当する部品を取り外して行う自動車の整備又は改造。
① 原動機関係
シリンダブロック(ただし、二輪にあってはクランクケース。また、シリンダブロックの取り外しを伴うフライホイールを含む。)
⑵ 動力伝達装置(施行規則第3条第2号関係)
動力伝達装置について、次に該当する部品を取り外して行う自動車の整備又は改造。
クラッチのレリーズフォーク、レリーズベアリング、ダイヤフラムスプリング、クラッチディスク、クラッチカバー、プレッシャープレート及びプレッシャースプリング
② ギヤ関係
マニュアルトランスミッション、オートマチックトランスミッション、トルクコンバータ(CVTを含む。)、トランスファ、トランスアクスル、デファレンシャル、差動制限装置、ファイナルギヤ
③ 推進軸・駆動軸関係
プロペラシャフト、ユニバーサルジョイント、センタベアリング、ドライブシャフト、等速ジョイント
⑶ 走行装置(二輪の小型自動車は除く。)(施行規則第3条第3号関係)
走行装置について、次に該当する部品を取り外して行う自動車の整備又は改造。
① 懸架・回転装置
フロントアクスル、フロントナックルスピンドル、フロントホイールベアリング及びフロントキングピン並びに前輪独立懸架装置のサスペンションアーム、ナックルスピンドル、ホイールベアリング及びキングピン並びにリヤアクスルシャフト
⑷ かじ取り装置(施行規則第3条第4号関係)
かじ取り装置について、次に該当する部品を取り外して行う自動車の整備又は改造。
① ステアリング操作機構関係
かじ取りフォーク
② ステアリングギヤ機構関係
ギヤボックス
③ リンク機構関係
ドラックリンク、ピットマンアーム、タイロッド、タイロッドエンド、リレーロッド、アイドラアーム、ナックルアーム、ベルクランク、セクタアーム、リンクロッド、スレーブレバー
⑸ 制動装置(施行規則第3条第5号関係)
制動装置について、次に該当する部品を取り外して行う自動車の整備又は改造。
① ドラムブレーキ関係
ブレーキドラム(二輪の小型自動車のブレーキドラムを除く。)、ブレーキシュー、ホイールシリンダ、バックプレート、シューアジャスタ、ブレーキスプリング
② ディスクブレーキ関係
ブレーキキャリパ(ブレーキキャリパの取り外しを伴うブレーキパッドを含む。)、シリンダ、ピストン、ブレーキディスク
③ ホース、パイプ、バルブ関係
ホース、パイプ、リレーバルブ、チェックバルブ、ダブルチェックバルブ、プロポーショニングバルブ、セーフティバルブ、セーフティシリンダ、メターリングバルブ、レギュレータバルブ、ABSアクチュエータ、ABSモジュレータ、ASRモジュレータ
④ 分配・倍力関係
マスタシリンダ、ブレーキチャンバ、倍力装置
⑹ 緩衝装置(施行規則第3条第6号関係)
緩衝装置について、次に該当する部品を取り外して行う自動車の整備又は改造。
① 緩衝関係
リーフスプリング、エアスプリング
⑺ 連結装置(施行規則第3条第7号関係)
連結装置について、次に該当する部品を取り外して行う自動車の整備又は改造。
① 連結装置関係
キングピン、カプラ、ルネットアイ、ピントルフック
⑻ 付随作業が分解整備に該当するもの
① ストラットを取り外して自動車を整備又は改造する際にブレーキホースを取り外して自動車を整備又は改造するもの。
② パワーステアリング装置を取り外して自動車を整備又は改造する際にギヤボックスを取り外して自動車を整備又は改造するもの。
2 電子制御装置整備(施行規則第3条に規定するものをいう。)について
⑴ 運行補助装置(施行規則第3条第8号関係)
① アからエのいずれかの取り外し
② アからエのいずれかの取付位置若しくは取付角度の変更
③ ア又はイの機能の調整(スキャンツールを用いて電子的な調整又はECUの学習(コーディング)を行うもの。ECUの作動に影響を及ぼすことのない故障コードの読取及び消去を除く。)
ア センサー
前方をセンシングするための単眼・複眼のカメラ、ミリ波レーダー、赤外線レーザー、LiDAR等をいう。かじ取り装置又は制動装置の作動に影響を及ぼすことのないソナー等を除く。
イ 電子計算機
ECU(Electronic Control Unit)をいう。
ウ 自動車の車体前部
バンパ、グリルをいう。直接センサーと接していなくとも、当該車体前部の脱着によりセンサーの検知に影響を及ぼすものを含む。
エ 窓ガラス
アのセンサーが外部の状況を検知するための映像又は外部の状況を検知するために発した信号が透過する窓ガラス(直接センサーと接していなくとも、当該ガラスの脱着によりセンサーの検知に影響を及ぼすものを含む。) なお、施行規則第3条第8号柱書のかじ取り装置については、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示(平成14年国土交通省告示第619号。以下「細目告示」という。)に規定する自動命令型操舵だ
機能(協定規則第79号におけるCategoryB1に該当するものに限る。)をいい、制動装置は細目告示に規定する衝突被害軽減制動制御装置をいう。
⑵ 自動運行装置(施行規則第3条第9号関係)
道路運送車両法第41条第1項に規定する自動運行装置を取り外して行う自動車の整備又は改造、その他当該自動運行装置に係るセンサー等の機能の調整等であって当該自動運行装置の作動に影響を及ぼすおそれのある自動車の整備又は改造
Ⅱ 特定整備の解釈に関する問合せ窓口
この通達に示した作業は一般的な例であるため、全ての整備作業を網羅したものではな
い。したがって、この他不明な点については特定整備の定義に関する問合せ窓口において
対応する。
(窓口の連絡先)
国土交通省自動車局整備課整備係
電話番号:03-5253-8111(内線42412)
FAX番号:03-5253-1639