12.自動車の排気ガスに関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
(1)NOXの発生は、理論空燃比付近で最大となり、それより空燃比が小さい(濃い)場合や大きい(薄い)場合は急激に低下する。
(2)空気の供給不足などにより燃料が不完全燃焼したときのCOは、「2C+O2=2CO」のように発生する。
(3)クエンチング・ゾーン(消炎層)にある燃え残りの混合気は、排気行程中にピストンにより押し出されて未燃焼ガスとして排出される。
(4)CO2濃度は、理論空燃比付近で最小となり、それより空燃比が大きい(薄い)領域では増加する。
解く
(1)NOXの発生は、理論空燃比付近で最大となり、それより空燃比が小さい(濃い)場合や大きい(薄い)場合は急激に低下する。

(2)空気の供給不足などにより燃料が不完全燃焼したときのCOは、「2C+O2=2CO」のように発生する。
CO
COは、ガソリンが燃焼する場合、空気の供給不足などによって、不完全燃焼したときに次のように発生する。
2C(炭素)+ O2(酸素)→ 2CO
しかし、空気の供給が十分で完全燃焼した場合は、次のようにCO2になる。
C+O2→CO2
したがって、エンジンから排出されるCO、CO2は、図のように空燃比(エンジンに供給される空気と燃料の質量比)に関係があり、特にCOは空燃比の影響が大きい
(3)クエンチング・ゾーン(消炎層)にある燃え残りの混合気は、排気行程中にピストンにより押し出されて未燃焼ガスとして排出される。
HC
HCは、水素と炭素の化合物の総称で、完全燃焼したときは、Cは前述のようにCO2となり、H2(水素)は次のようにH2Oとなる。
2H2+O2→2H2O
マフラから排出されるHCは、燃料が未燃焼ガスとしてそのまま排出されたもので、その発生原因として、一般に次のことが考えられる。
・燃焼室内でスパーク・プラグによって点火された炎は、次第に広がっていくが、燃焼室壁面付近の温度は低いので、その付近では燃焼ガス温度に達せず、炎の温度は低下し壁面に届く前に消えてしまう。このように炎が消える層のことを一般にクエンチング・ゾーン(消炎層)と呼んでいる。
このクエンチング・ゾーンにある燃え残りの混合気が、排気行程中にピストンにより押し出されて未燃焼ガスとして排出される。
・バルブのオーバラップによって、吸入混合気の一部が排気系統に流れ未燃焼ガスとして排出される。
(4)CO2濃度は、理論空燃比付近で最小となり、それより空燃比が大きい(薄い)領域では増加する。

よって答えは(4)