11.バッテリに関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
(1)低アンチモン・バッテリは低コストが利点であるが、メンテナンス・フリー(MF)特性はハイブリッド・バッテリに比べて悪い。
(2)カルシウム・バッテリは、MF特性を向上させるために電極(正極・負極)にカルシウム(Ca)鉛合金を使用している。
(3)ハイブリッド・バッテリは、正極にカルシウム鉛合金、負極にアンチモン(Sb)鉛合金を使用している。
(4)制御弁式バッテリは、電解液の蒸発がないことから補水できない構造となっておりメンテナンスは不要である。
解く
(1)低アンチモン・バッテリは低コストが利点であるが、メンテナンス・フリー(MF)特性はハイブリッド・バッテリに比べて悪い。
低アンチモン・バッテリ
低アンチモン・バッテリは、低コストが利点であるが、メンテナンス・フリー(MF)特性(注参照)は他のバッテリに比べ悪い。以前は多くの車両に使用されていたが、現在はほとんど使用されていない。
(2)カルシウム・バッテリは、MF特性を向上させるために電極(正極・負極)にカルシウム(Ca)鉛合金を使用している。
3)カルシウム・バッテリ
カルシウム・バッテリは、MF特性を向上するために電極(正極・負極)にカルシウム鉛合金を使用したもので、自己放電及び電解液の蒸発が少なく長寿命となることから、現在ではほとんどの車両に使用されているバッテリである。
充電制御を行う車両やアイドリング・ストップを行う車両で使用されるバッテリは、カルシウム・バッテリの極板及び格子(グリッド)の構造や材質をさらに改良し、短時間で効率良く充電できるように充電受入れ性能を向上させたもので、さらに、アイドリング・ストップ車両用のバッテリは、深い充・放電の繰り返しへの耐久性も向上させたものである。
二輪車やトランク・ルームなどにバッテリが取り付けられている車両においては、電解液をガラス・マットなどに浸透させ、また、漏れを防ぐため二重構造にした容器を使うなど、性能・安全性を考慮した制御弁式バッテリが多く用いられている。制御弁式バッテリは、電解液の蒸発がないことから補水できない構造となっておりメンテナンスは不要である。
なお、このほかの自動車用のバッテリには、電気自動車やハイブリッド・カーに用いられているニッケル水素バッテリなどがあり、電極板にニッケルの多孔質金属材料や水素吸蔵合金などが用いられている。
(3)ハイブリッド・バッテリは、正極にカルシウム鉛合金、負極にアンチモン(Sb)鉛合金を使用している。
ハイブリッド・バッテリ
ハイブリッド・バッテリは、正極にアンチモン(Sb)鉛合金、負極にカルシウム(ca)鉛合金を使用しており、比較的自己放電及び電解液の蒸発が少なく熱や振動などにも強いため、業務用車両、大型車及び建設機械など過酷な状況にも耐えられるバッテリである。ただし、MF特性は後述するカルシウム・バッテリにやや劣る。
(4)制御弁式バッテリは、電解液の蒸発がないことから補水できない構造となっておりメンテナンスは不要である。
二輪車やトランク・ルームなどにバッテリが取り付けられている車両においては、電解液をガラス・マットなどに浸透させ、また、漏れを防ぐため二重構造にした容器を使うなど、性能・安全性を考慮した制御弁式バッテリが多く用いられている。制御弁式バッテリは、電解液の蒸発がないことから補水できない構造となっておりメンテナンスは不要である。
よって答えは(3)