自動車整備士試験勉強 始めました~(^^♪

自動車整備士資格試験を解く

令和7年3月実施1級小型問題32:故障診断

32.故障診断に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。

 

(1)外部診断器による最大表示値が145kPaのバキューム・センサの点検において、バキューム・センサのコネクタを外し、そのハーネス側コネクタの信号線とアース線を短絡させたときに外部診断器の表示が145kPaで変化しない場合、バキューム・センサ以外の断線は考えられるが、バキューム・センサの断線は考えられない。

 

(2)クランク角センサ信号のダイアグノーシス・コードが出力されるときに、クランク角センサ(パルス・ジェネレータ式)信号電圧波形を、センサのコネクタとエンジンECUのコネクタを接続状態で、それそれハーネス側のコネクタで点検した結果、センサ側は正常波形で、エンジンECU側には波形が表示されない場合は、信号線又はアース線の断線が考えられ、エンジンECUの不良は考えられない。

 

(3)Dジェトロニック方式エンジン搭載車において、初爆はあるが完爆しないという不具合の推定原因として、バキューム・センサ、水温センサ、インジェクタの不良は考えられるが、スパーク・プラグ、プレッシャ・レギュレータの不良は考えられない。

 

(4)外部診断器によるCAN通信系統の点検において、CAN通信線が正常の場合は接続しているすべてのECUが表示されるが、断線によりCAN通信線に異常が発生した場合は、通信ができないECUは表示されない。

 

 

解く

(1)外部診断器による最大表示値が145kPaのバキューム・センサの点検において、バキューム・センサのコネクタを外し、そのハーネス側コネクタの信号線とアース線を短絡させたときに外部診断器の表示が145kPaで変化しない場合、バキューム・センサ以外の断線は考えられるが、バキューム・センサの断線は考えられない。

 

よって(1)は適切

 

(2)クランク角センサ信号のダイアグノーシス・コードが出力されるときに、クランク角センサ(パルス・ジェネレータ式)信号電圧波形を、センサのコネクタとエンジンECUのコネクタを接続状態で、それそれハーネス側のコネクタで点検した結果、センサ側は正常波形で、エンジンECU側には波形が表示されない場合は、信号線又はアース線の断線が考えられ、エンジンECUの不良は考えられない。

点検①  信号線の断線・絶縁点検,アース線の断線点検を行う。

 

点検②  クランク角センサの抵抗点検を行う。

よって(2)は適切

 

(3)Dジェトロニック方式エンジン搭載車において、初爆はあるが完爆しないという不具合の推定原因として、バキューム・センサ、水温センサ、インジェクタの不良は考えられるが、スパーク・プラグ、プレッシャ・レギュレータの不良は考えられない。

よって(3)は不適切

 

(4)外部診断器によるCAN通信系統の点検において、CAN通信線が正常の場合は接続しているすべてのECUが表示されるが、断線によりCAN通信線に異常が発生した場合は、通信ができないECUは表示されない。

 

 

CAN通信系統の点検・整備

外部診断器によるCAN通信線の診断

CAN通信線のオシロスコープなどによる点検は,高度整備技術のCAN通信の項を参照。

1)CAN通信線が正常の場合

3-45CAN通信線の接続が正常の場合には接続しているすべてのECUが表示される。

2) CAN通信線が断線の場合

3-47のCAN通信線が断線して通信異常が発生した場合,図3-48のように断線により通信できなくなるECUが表示されない。図3一48の例では,正常に対して電動パワー・ステアリングのECU表示されない。

 

よって(4)は適切

 

よって答えは3