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自動車整備士資格試験を解く

令和7年3月実施1級小型問題21:サスペンションに関する記述

21.サスペンションに関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。

 

(1)インタリング付きブシュは、軸直角方向に柔らかく、軸方向とねじり方向に硬いばね定数として、乗り心地と走行安定性の両立を図っている。

 

(2)オフセット・コイル・スプリングは、コイル・スプリングの中心軸をショック・アブソーバの中心軸より傾け、ショック・アブソーバ内のピストンやロッドに加わる横力を低減することで、摺動抵抗の低減や乗り心地の向上を図っている。

 

(3)ショック・アブソーバの減衰力は、アブソーブ・オイルが通る狭い通路(バルブ、オリフィス)の形状(通路面積、バルブ・スプリングの強さ)とピストンの作動速度にほぼ比例する。

 

(4)スプリングのばね定数とは、はねのたわみ量に対する荷重の増加率をいい、サスペンションには、ばね定数がばねのたわみ量によって変化する非線形スプリングが用いられることが多い。

 

 

解く

 

(1)インタリング付きブシュは、軸直角方向に柔らかく、軸方向とねじり方向に硬いばね定数として、乗り心地と走行安定性の両立を図っている。

 

インタリング付きブシュ

図のようにロワー・アームやアッパ・アームのブシュの外筒と内筒の間に,メタル・インタリング(中間金

具)を入れて,軸直角方向に硬く,軸方向とねじり方向に柔らかいばね定数としたものである。橫力によるコンプライアンス・ステアを小さくし,前後力によるコンプライアンス・ステアを大きくすることで,バウンド及び

リバウンド時,ブシュをねじれやすくして,乗り心地と走行安定性の両立を図っている。

よって(1)は不適切

 

(2)オフセット・コイル・スプリングは、コイル・スプリングの中心軸をショック・アブソーバの中心軸より傾け、ショック・アブソーバ内のピストンやロッドに加わる横力を低減することで、摺動抵抗の低減や乗り心地の向上を図っている。

 

スプリング

スプリングのばね定数とは,ばねのたわみ量に対する荷重の増加率をいう。自動車のスプリングが柔らかい(ばね定数小)と乗り心地はよいが,走行安定性が悪く,硬い(ばね定数大)と走行安定性はよいが,乗り心地は悪い。そこで,ばね定数がたわみ量によって変化する非線形スプリングが用いられれることが多い。通常の使用範囲では,ばね定数を柔らかく設定して,乗り心地を優先させ,ある程度の荷重が加わると,ばね定数が高くなり,走行安定性を優先させる。また,図のようにコイル・スプリングの中心軸を,ショック・アブソーバの中心軸より傾け,ショック・アブソーパ内のピストンやロッドに加わる横力を低減し摺動抵抗の低減,乗り心地の向上を図ったオフセット・コイル・スプリングを用いているものもある。

よって(2)は適切

 

(3)ショック・アブソーバの減衰力は、アブソーバ・オイルが通る狭い通路(バルブ、オリフィス)の形状(通路面積、バルブ・スプリングの強さ)とピストンの作動速度にほぼ比例する。

 

ショック・アブソーバ

ショック・アブソーバには,アブソーバ・オイルが封入され,このオイルが狭い通路(バルブ,オリフィス)を通過するときの流路抵抗で,減衰力が発生する。減衰力は,この通路の形状(通路面積,バルブ・スプリングの強さ)と作動速度にほぼ比例する。ショック・アブソーバの減衰力は,図(1)のようにピストンの作動速度に比例するもの,作動速度に対して2段特性になって

いるものや,図(2)のように走行パターンによって,減衰特性が変化するものがある。

よって(3)は適切

 

(4)スプリングのばね定数とは、はねのたわみ量に対する荷重の増加率をいい、サスペンションには、ばね定数がばねのたわみ量によって変化する非線形スプリングが用いられることが多い。

よって(4)は適切

 

よって答えは1