20.タイヤに関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
(1)エンべロープ特性が良いタイヤと悪いタイヤを比較すると、悪いタイヤの方がハーシュネス測定時の音圧レベルが低い。
(2)ユニフォミティに起因する不具合は、タイヤの縦振れを修正することにより、解消することが多いが、タイヤの縦振れを修正してもRFV(ラジアル・フォース・バリエーション)が残る場合は、タイヤの横振れを修正することでタイヤの縦振れも修正される。
(3)タイヤのばね定数は、自動車の振動を左右する要因の一つであり、そのうちタイヤの縦ばね定数においては、タイヤの構造、形状や荷重などの要因にもよるが、タイヤの空気圧の影響を受けない。
(4)タイヤのダイナミック・バランスにアンバランスがあると、走行中(回転中)に振動強制力が発生し、この振動強制力によって、キング・ピン軸回りにモーメントが生じ、タイヤが左右方向に振動する。
解く
(1)エンべロープ特性が良いタイヤと悪いタイヤを比較すると、悪いタイヤの方がハーシュネス測定時の音圧レベルが低い。

よって(1)は不適切
(2)ユニフォミティに起因する不具合は、タイヤの縦振れを修正することにより、解消することが多いが、タイヤの縦振れを修正してもRFV(ラジアル・フォース・バリエーション)が残る場合は、タイヤの横振れを修正することでタイヤの縦振れも修正される。
ユニフォミティの修正は,振れと剛性の不均一をなくすことである。
実際には,,振れとRFVはある程度の相関があり,ユニフォミティに起因する不具合は,縦振れを修正することにより,解消することが多い。しかし,縦振れを修正しても,RFVが残る場合は,タイヤ内部の構造によるものである。この場合,修正は不可能であり,タイヤを交換しなければならない。
よって(2)は不適切
(3)タイヤのばね定数は、自動車の振動を左右する要因の一つであり、そのうちタイヤの縦ばね定数においては、タイヤの構造、形状や荷重などの要因にもよるが、タイヤの空気圧の影響を受けない。
ばね定数
ばね定数は,自動車の振動を左右する要因の一つであり,図のように縦ばね定数と,前後ばね定数に分けられる。縦ばね定数は,乗り心地に影響し,タイヤの構造,形状や荷重などの要因によるが,特に,大きな要因は空気圧である。また,前後ばね定数は,駆動系の前後方向の振動に影響する。

よって(3)は不適切
(4)タイヤのダイナミック・バランスにアンバランスがあると、走行中(回転中)に振動強制力が発生し、この振動強制力によって、キング・ピン軸回りにモーメントが生じ、タイヤが左右方向に振動する。
発生の仕組み
図のようにタイヤに荷重のアンバランスがあると,そのアンバランスにより,走行中(回転中)に振動強制力が発生する。

この振動強制力によって,キング・ピン軸回りに,モーメントが生じ,図のようにタイヤが左右方向に振動する。
これに伴い,ステアリング・リンケージは,左右方向に振動する。

このとき,図のように,ステアリング・メーン・シャフト,ギャ・ポックス及びリンク系は,剛性をもったばねとして働き,その先端に付いているステアリング・ホイールは,回転方向に対して,重りとして働く。

そこで,遠心力によって生じた,タイヤの左右方向の振動強制力がある車速になると,図のようにステアリング系と共振しステアリング・ホイールが回転方向に振動する。

よって(4)は適切
よって答えは(4)