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令和5年10月実施2級ジーゼル問題25:フレーム及びボデー

25

フレーム及びボデーに関する記述として,適切なものは次のうちどれか。

 

(1) フロント・バンパ・リーインフォースメントは,衝突エネルギを効率よく左右のフロント・サイド・メンバに分散させる働きをする。

(2) モノコック・ボデーは,サスペンションなどからの振動や騒音は伝わりにくいため,防音,防振のための工夫は不要である。

(3) スケルトン構造は,フレームとボデーを組み合わせた骨格構造で応力を保持し,ボデー外板に作用している応力についても全て許容応力以下の大きさになるように作られている。

(4) フレームに亀裂が発生すると,どんな小さなものでも次第に大きくなるので,部分的に補強材(当て板)を当てるだけの修正が推奨される。

 

解く

(1) フロント・バンパ・リーインフォースメントは,衝突エネルギを効率よく左右のフロント・サイド・メンバに分散させる働きをする。

適切

(2) モノコック・ボデーは,サスペンションなどからの振動や騒音は伝わりにくいため,防音,防振のための工夫は不要である

不適切

モノコック・ボデーには、次のような特徴がある。

・一体構造のため、曲げ及びねじれ剛性に優れている。

・ボデー自体がフレームの役目を担うため、質量を小さくすることができる。

・構造上、フロアを低くできるので、室内空間を広くすることができる。

・薄鋼板を使用し、ひすみの少ないスポット溶接が多く採用されているので精度が高い。

このような利点がある反面、1箇所に力が集中すると比較的簡単にひびが入ったり、割れてしまうなどの弱点があるため補強が必要となる。また、そのほかにモノコック・ボデーの弱点は次のようなことが挙げられる。

サスペンションなどから振動や騒音が伝わりやすく、防音、防振のための工夫が必要となる。

・衝撃により破損した場合、構造が複雑なために修理が難しい。

 

(3) スケルトン構造は,フレームとボデーを組み合わせた骨格構造で応力を保持し,ボデー外板に作用している応力についても全て許容応力以下の大きさになるように作られている。

不適切

バス

バスのボデーは、一般に図に示すスケルトン構造のものが用いられている。

ケルトン構造は、フレームとポデーを組み合わせて骨格構造だけで応力を保持し、ボデー外板を強度部材としないものである。この構造は、フレームにボデーが角形鋼管で組み立てられるため、外板面に応力が掛からないことから、大きな開口部が比較的に取りやすいなどの特徴がある。

なお、スケルトン構造は、前述したフレームとボデーを組み合わせて用いるものと、フレームとボデーが一体構造となったものがある。

 

(4) フレームに亀裂が発生すると,どんな小さなものでも次第に大きくなるので,部分的に補強材(当て板)を当てるだけの修正が推奨される。

不適切

亀裂の修理

亀裂が発生すると、どんなに小さなものでも次第に大きくなるので、部分的に補強材(当て板)を当てるだけの修正は行わない。

亀裂の修正作業は、一般に図のように、亀裂の最先端の部分に直径5mmからフレーム板厚の2倍程度の穴をあける。

また、亀裂部に段差がある場合は、グラインダなどで平らに修正する。その後、図のように、グラインダで亀裂面にV形の溝を付けて電気溶接し平らにする。この場合、使用する溶接棒の太さは、フレームの板厚、溶接電流の大きさなどを十分に考慮して適切なものを選ばなければならない。

なお、亀裂の程度によっては、亀裂の修正を施したあと、次に述べる補強作業を必要とする場合もある。

 

(1)コの字形の補強材を用いる補強作業

コの字形の補強材は、図のようにサイド・メンバの内側又は外側に重ねて用いるもので補強効果が十分にある

(2)L字形の補強材を用いる補強作業L字形の補強材は、図のようにサイド・メンバの引っ張り側に用いて補強するものである。

よって答えは1