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電子制御式エア・サスペンション(エア・スプリング制御式)に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。
(1) レべリング・バルブは,フレームとアクスルの相対位置をレバーの角度として検出し,その信号をECUに入力している。
(2) プレッシャ・センサは,エア・スプリング内のエア圧を検出し,その信号をECUに入力している。
(3) ベローズ型のエア・スプリングは,ストロークに応じてベローズ(ゴム層)が反転する構造のため,必要なばね定数やばね特性は得られるが,耐久性はダイヤフラム型より劣る。
(4) レベリング制御では,各ハイト・センサの信号から車高を検出しており,基準車高値から規定範囲以上外れた場合は,プロテクション・バルブを作動させて基準車高に調整する。
解く
(1) レべリング・バルブは,フレームとアクスルの相対位置をレバーの角度として検出し,その信号をECUに入力している。
不適切
ハイト・センサ
図に示すハイト・センサは、フレームとアクスルの相対位置をレバーの角度として検出し、その信号をECUに入力している。
ハイト・センサは、フレームに取り付けられ、コネクティング・ロッドの下端はアクスルに取り付けられている。
(2) プレッシャ・センサは,エア・スプリング内のエア圧を検出し,その信号をECUに入力している。
適切
プレッシャ・センサ
図に示すプレッシャ・センサは、エア・スプリング内のエア圧を検出し、常に最適なサスペンション効果が得られるよう、その信号をECUに入
力している。
(3) ベローズ型のエア・スプリングは,ストロークに応じてベローズ(ゴム層)が反転する構造のため,必要なばね定数やばね特性は得られるが,耐久性はダイヤフラム型より劣る。
不適切
ベローズ型のエア・スプリングは、図のような形状をしており、べローズ(ゴム層)の上下にエンド・プレートを取り付けて気密を保つようにしてある。べローズは、2山から4山のものがあり,変形を防ぐため、谷部にリングが入れてある。べローズ型は耐久性が優れているが、ストロークに対する容積の変化が大きいため、大容量のエア・サスペンション用エア・タンクが必要となる。
(4) レベリング制御では,各ハイト・センサの信号から車高を検出しており,基準車高値から規定範囲以上外れた場合は,プロテクション・バルブを作動させて基準車高に調整する。
不適切
レベリング制御
ECUは、各ハイト・センサの信号から車高を検出しており、あらかじめ設定された基準車高値から規定範囲以上外れた場合、マグネチック・バルブを作動させ、各エア・スプリング内のエアを供給又は排気して基準車高に調整する。
①停車中の作動
車両停車中に積荷、路面の段差及び気温などの影響により変化した車高を各ハイト・センサで検出し、車高が規定範囲外になった場合、速やかに正しい車高へ調整する。
②走行中の作動
走行中、ある一定時間、車高が規定範囲外になった場合、操縦安定性を確保するため、間隔を空けながらマグネチック・バルブを作動させ、少しずつエア・スプリングのエアを供給又は排気して、徐々に車高を調整する。
マグネティック・バルブ
図に示すマグネティック・バルブは、ECUからの信号により、エア・スプリングのエアを供給又は排気して,エア・スプリングの全長を制御している。
なお、マグネティック・バルブは、前前軸用、後前軸用、後後軸用として一つずつ取り付けられている。
よって答えは(2)