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オルタネータの分解点検に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
(1)ロータの点検の一つに、メガーを用いてのスリップ・リングとロータ・コア間の絶縁点検がある。
(2)ステータの点検の一つに、サーキット・テスタを用いてのステータから出ている各相の引き出し線とステータ・コア間の導通点検がある。
(3)ダイオードの点検では、サーキット・テスタの抵抗測定レンジを用いてダイオードの端子側に(+)、ホルダ側に(ー)のテスト棒を当てたときと、逆に当てたときの抵抗値との差が非常に大きければ正常である。
(4)ブラシの点検の一つに、軽く指先でブラシを押して、ブラシが円滑にブラシ・ホルダ内をしゅう動するかどうかの点検がある。
解く
(1)ロータの点検の一つに、メガーを用いてのスリップ・リングとロータ・コア間の絶縁点検がある。
適切
メガーを用いて図のようにスリップ・リングとロータ・コア間の絶縁を点検する。スリップ・リング側面にブラシの摩耗粉などが付着していると絶縁不良となることが多いので,汚れを取り除いて修正する。
(2)ステータの点検の一つに、サーキット・テスタを用いてのステータから出ている各相の引き出し線とステータ・コア間の導通点検がある。
不適切
ステータの点検
ステータから出ている各相の引き出し線と中性点(N端子)間の導通を,図のようにサーキット・テスタの抵抗測定レンシを用いてそれぞれ点検し,導通があることを確認する。
次に,メガーを用いて,図のようにステータ・コイルとステータ・コア間の絶縁を点検する。
(3)ダイオードの点検では、サーキット・テスタの抵抗測定レンジを用いてダイオードの端子側に(+)、ホルダ側に(ー)のテスト棒を当てたときと、逆に当てたときの抵抗値との差が非常に大きければ正常である。
適切
ダイオードの点検
サーキット・テスタの抵抗測定レンジを用いて,図のように各ダイオードの端子とホルダ間において,端子側に(+),ホルダ側に(-)のテスト棒を当てたときと,逆に当てたときの抵抗値を測定する。このとき,一方向の抵抗値と逆方向の抵抗値との差が非常に大きければ正常と判断する。
(4)ブラシの点検の一つに、軽く指先でブラシを押して、ブラシが円滑にブラシ・ホルダ内をしゅう動するかどうかの点検がある。
適切
ブラシの点検
ブラシが円滑にブラシ・ホルダ内をしゅう動するかどうかを軽く指先で押して点検する。
ほこりやブラシの摩耗粉などで動きが重かったり,滑らかでない場合は,付着物を取り除いて修正する。
次に,図のようにブラシ・ホルダの端面からのブラシの長さ(ℓ)のをノギスで測定し,規定値以下であれば交換する。
よって答えは(2)