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令和6年10月実施2級ジーゼル問題13:コモンレール式高圧燃料噴射装置

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図に示すコモンレール式高圧燃料噴射装置における分割噴射について、ECUが行う噴射率制御に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。

(1)パイロット噴射は、メーン噴射に対して大きく進角した時期に噴射することで、急激な燃焼圧力の上昇を抑えられるためPM及び燃焼騒音の低減ができる。

(2)プレ噴射は、メーン噴射に先立ち噴射することで、メーン噴射の着火遅れの短縮により、PM及び燃焼騒音を低減できる。

(3)アフタ噴射は、メーン噴射後の近接した時期に噴射することで、拡散燃焼を活発化させてPMを低減するとともに、排気ガスの温度上昇により触媒を活性化させることができる。

(4)ポスト噴射は、メーン噴射に対して大きく遅角した時期に噴射することで、排気ガスの温度上昇や還元成分の供給により、触媒の活性化や排気ガス後処理装置の作動を補助することができる。

 

 

解く

(1)パイロット噴射は、メーン噴射に対して大きく進角した時期に噴射することで、急激な燃焼圧力の上昇を抑えられるためPM及び燃焼騒音の低減ができる。

適切

(2)プレ噴射は、メーン噴射に先立ち噴射することで、メーン噴射の着火遅れの短縮により、PM及び燃焼騒音を低減できる。

不適切

(3)アフタ噴射は、メーン噴射後の近接した時期に噴射することで、拡散燃焼を活発化させてPMを低減するとともに、排気ガスの温度上昇により触媒を活性化させることができる。

適切

(4)ポスト噴射は、メーン噴射に対して大きく遅角した時期に噴射することで、排気ガスの温度上昇や還元成分の供給により、触媒の活性化や排気ガス後処理装置の作動を補助することができる。

適切

 

よって答えは2

 

噴射率制御(分割噴射制御)

噴射圧力の高圧化及びインジェクタの高応答化により,自由な噴射タイミングで噴射することが可能になったため,1サイクルの間に必要とする燃料を,図のように運

転状態に応じてメーン噴射の前後にも分けて噴射することにより,排出ガス改善や燃焼音の低減などを可能としている。

なお,各噴射の概要は以下のとおりである。

パイロット噴射:メーン噴射に対して大きく進角した時期に噴射し,噴射した燃料と空気があらかじめ混合された状態で燃焼させることにより急激な燃焼圧力の上昇を抑えられるため,ドライバビリティの向上,PM及び燃焼騒音の低減ができる。

プレ噴射:メーン噴射に先立ち噴射することで,メーン噴射の着火遅れ短縮により,NOx,燃焼騒音を低減できる。

アフタ噴射:メーン噴射後の近接した時期に噴射することで,拡散燃焼を活発化させメーン噴射により発生したPMを低減すると同時に,排気ガスの温度が上昇するため触媒の活性化や排気ガス後処理装置の作動における補助ができる。

ポスト噴射:メーン噴射に対して大きく遅角した時期に噴射することで,排気ガスの温度上昇や還元成分の供給により触媒の活性化や排気ガス後処理装置の作動における補助ができる。