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令和6年10月実施2級ジーゼル問題11:コモンレール式高圧燃料噴射装置のソレノイド式インジェクタ

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図に示すコモンレール式高圧燃料噴射装置のソレノイド式インジェクタに関する記述として、適切なものは次のうちどれか。

(1)オリフィスが開くと、制御室の燃料は次第に流出し制御室の圧力が下がるので、ノズル・ニードル下面に掛かっていた圧力との圧力差により、ノズル・二ードルが上昇し燃料を噴射する。

 

(2)ソレノイド・コイルに通電が開始されると、電磁力によりノズル・二ードルが直接引き上げられて燃料の噴射が終了する。

 

(3)ソレノイド・コイルへの通電を止めると、コモンレールからの高圧燃料が一気にノズル室に流入することで、ノズル・二ードルを押し上げ、燃料を噴射する。

 

(4)コモンレールからの高圧燃料が、同圧力の状態で制御室及びノズル室に流入すると、ノズル・二ードルを押し上げ燃料を噴射する。

 

 

解く

(1)オリフィスが開くと、制御室の燃料は次第に流出し制御室の圧力が下がるので、ノズル・ニードル下面に掛かっていた圧力との圧力差により、ノズル・二ードルが上昇し燃料を噴射する。

適切

(2)ソレノイド・コイルに通電が開始されると、電磁力によりノズル・二ードルが直接引き上げられて燃料の噴射が終了する。

不適切

(3)ソレノイド・コイルへの通電を止めると、コモンレールからの高圧燃料が一気にノズル室に流入することで、ノズル・二ードルを押し上げ、燃料を噴射する

不適切

ソレノイド・コイルへの通電が行われない状態では,バルブはバルブ・スプリングの力によってオリフィスを閉じるため,コモンレールからの高圧燃料は同圧力の状態で制御室とノズル室に流入する。制御室のコマンド・ピストンの径(断面積)はノズル・二ードル下面の径(断面積)に比べて大きいので,受圧面積の関係上,ノズル・二ードルは押し下げられるので噴孔は閉じており噴射は行われない。

(4)コモンレールからの高圧燃料が、同圧力の状態で制御室及びノズル室に流入すると、ノズル・二ードルを押し上げ燃料を噴射する。

不適切

制御室のコマンド・ピストンの径(断面積)はノズル・二ードル下面の径(断面積)に比べて大きいので,受圧面積の関係上,ノズル・二ードルは押し下げられるので噴孔は閉じており噴射は行われない。

 

よって答えは1

 

 

参考

インジェクタの作動

図のようにバルブ部は,ソレノイド・コイルの通電の有無によってオリフィスを開閉しコマンド・ピストン上部に掛かる圧力を変化させることで噴孔を開閉している。

(イ)無噴射

図(1)のようにソレノイド・コイルへの通電が行われない状態では,バルプはバルプ・スプリングの力によってオリフィスを閉じるため,コモンレールからの高圧燃料は同圧力の状態で制御室とノズル室に流入する。制御室のコマンド・ピストンの径(断面積)はノズル・二ードル下面の径(断面積)に比べて大きいので,受圧面積の関係上,ノズル・二ードルは押し下げられるので噴孔は閉じており噴射は行われない。

(ロ)噴射

図(2)のようにソレノイド・コイルに通電が開始されると電磁力によりバルブはバルブ・スプリングのカに打ち勝って引き上げられ,オリフィスが開く。その結果,制御室の燃料は次第に流出し制御室の圧力が下がるので,ノズル・二ードル下面に掛かっていた圧力との圧力差により,ノズル・二ードルが上昇し噴射が開始される。

(ハ)噴射終了

ソレノイド・コイルへの通電を止めるとバルプはバルプ・スプリングの力により下降し閉じる。このとき,コモンレールの高圧燃料が一気に制御室に流入することでノズル・二ードルが急激に下降し,図(1)の状態に戻り噴射が終了する。