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令和6年10月実施2級ガソリン問題23:ツイスト・ペア線を用いたCAN通信に関する記述

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ツイスト・ペア線を用いたCAN通信に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。

 

(1)複数のECUが同時に送信を始めてしまった場合には、データ・フレーム同士が衝突してしまうため、各ECUは、アイデンティファイヤ・フィールドにより優先度が高いデータ・フレームを優先して送信する。

(2)一端の終端抵抗が断線していても通信はそのまま継続されるが、耐ノイズ性は低下する。

(3)CAN通信は、一つのECUが複数のデータ・フレームを送信したり、バス・ライン上のデータを必要とする複数のECUが同時にデータ・フレームを受信することができない。

(4)各ECUは、各センサの情報などをデータ・フレームとして、バス・ライン上に送信(定期送信データ)している。

 

 

解く

 

(1)複数のECUが同時に送信を始めてしまった場合には、データ・フレーム同士が衝突してしまうため、各ECUは、アイデンティファイヤ・フィールドにより優先度が高いデータ・フレームを優先して送信する。

適切

通信規制

ECUは、独立してバス・ライン上に通信がないことを検知し、それぞれのタイミングでデータ・フレームの送信を行っているが、同時に送信を始めてしまった場合には、複数のデータ・フレームが衝突してしまう。そのような場合、送信を行おうとするECUは次の規則に従って処理する。

アイデンティファイヤ・フィールドにより優先度が高いデータ・フレームを優先して送信する。

・優先度が低い情報は、送信側ECUが送信を保留し、バス・ラインが空く(送信データがバス・ライン上になくなった状態)のを待つ。なお、保留状態が一定時間を経過すると新しいデータ(データ・フレームの内容)に更新して送信する。

・バス・ラインが空くとデータ・フレームを再送する。なお、バス・ラインには十分な余裕があるためデータ・フレームを送信できなくなることはない。

 

(2)一端の終端抵抗が断線していても通信はそのまま継続されるが、耐ノイズ性は低下する。

適切

終端抵抗が不良な場合の注意点

一端の終端抵抗が断線していても通信は継続されるが、耐ノイズ性は低下してしまう。このとき、ダイアグノーシス・コードが出力されることもあるため、点検を確実に行うこと。また、断線を発見した場合は、終端抵抗を内蔵しているECUを交換すること。

 

(3)CAN通信は、一つのECUが複数のデータ・フレームを送信したり、バス・ライン上のデータを必要とする複数のECUが同時にデータ・フレームを受信することができない。

不適切

通信方法

ECUは、各センサの情報を図に示すデータ・フレームとして、定期的にバス・ライン上に送信(定期送信データ)している。

また、一つのECUが複数のデータ・フレームを送信したり、バス・ライン上のデータを必要とする複数のECUが同時にデータ・フレームを受信することができるようになっている。

 

(4)各ECUは、各センサの情報などをデータ・フレームとして、バス・ライン上に送信(定期送信データ)している。

適切

 

よって答えは3