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サスペンションのスプリングに関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
(1)金属スプリングを用いた自動車のボデーの上下方向の固有振動数は、荷重が減少すると大きく、増加すると小さくなる。
(2)ばね定数が大きいスプリングは、小さいスプリングに比べてばねが柔らかい。
(3)エア・スプリングは、金属スプリングと比較して、荷重の変化に対してばね定数が自動的に変化するので、固有振動数は荷重の増加に比例して大きくなる。
(4)エア・スプリングのばね定数は、荷重が増加するとレベリング・バルブの作用により小さくなる。
解く
(1)金属スプリングを用いた自動車のボデーの上下方向の固有振動数は、荷重が減少すると大きく、増加すると小さくなる。
適切
乗り心地
乗り心地の良否を定める要素は主観的なものも含め多種多様で、これらを量的に表すことは困難であるが、その主な要素として数値的に取り扱うことができるものが振
動である。
乗り心地は、ボデーの固有振動数に左右されるが、ボデーのの上下方向の固有振動数は荷重とスプリングのばね定数どの関係で決まり、このボデーの固有振動数がある程度大きくなると不快を感じる。
図は、金属ばねとエア・スプリングについて、荷重の変動に対してのばね定数及びボデーの上下方向の固有振動数の変化を比較したものである。、金属ばねの場合、ばね定数が一定であり、スプリングは最大積載荷重に耐えるように設計されているため、車両が軽荷重のときはばねが硬すぎて固有振動数が大きくなり、結果、乗り心地が悪くなってしまう。しかし、エア・スプリングでは荷重が小さくなれば、ばねも柔らかくなるため、固有振動数は大きくならず、軽荷重のときでも乗り心地がよい。
(2)ばね定数が大きいスプリングは、小さいスプリングに比べてばねが柔らかい。
不適切
ばね定数=N/mm
(3)エア・スプリングは、金属スプリングと比較して、荷重の変化に対してばね定数が自動的に変化するので、固有振動数は荷重の増加に比例して大きくなる。
不適切
(4)エア・スプリングのばね定数は、荷重が増加するとレベリング・バルブの作用により小さくなる。
不適切
よって答えは(1)