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インテーク側に設けられた油圧式の可変バルブ・タイミング機構に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
(1)可変バルブ・タイミング機構は、バルブの作動角は一定のまま、カムの位相を変えてインテーク・バルブの開閉時期を変化させている。
(2)遅角時には、インテーク・バルブの開く時期が早くなるので、オーバラップ量が多くなり中速回転時の体積効率が高くなる。
(3)エンジン停止時には、ロック装置により最進角状態で固定されている。
(4)進角時には、オーバラップ量を少なくしてアイドリング時の安定化を図っている。
解く
(1)可変バルブ・タイミング機構は、バルブの作動角は一定のまま、カムの位相を変えてインテーク・バルブの開閉時期を変化させている。
適切
可変バルブ・タイミング機構
油圧式
図に示す油圧式の可変バルブ・タイミング機構は、インテーク側のカムシャフト前部のカムシャフト・タイミング・スプロケット部にバルブ・タイミング・コントローラを設けたもので、油圧制御によりバルブの作動角(バルブが開いている時間)は一定のまま、カムの位相を変えてインテーク・バルブの開閉時期を変化させている。
バルブ・タイミングの変更は、エレクトロニック・コントロール・ユニット(以下、ECUという。)からの信号(デューティ信号)により制御されるオイル・コントロール・バルブを設け、これによりバルブ・タイミング・コントローラに掛かる油圧を制御することで行っている。
(2)遅角時には、インテーク・バルブの開く時期が早くなるので、オーバラップ量が多くなり中速回転時の体積効率が高くなる。
不適切
作動には、遅角、進角及び保持がある。
・遅角時は、オーバラップ量を少なくしてアイドリング時の安定化を図り、また、インテーク・バルブの閉じる時期を遅くして高速回転時の体積効率を高めている。
・進角時は、インテーク・バルブの開く時期が早くなるので、オーバラップ量が多くなり中速回転時の体積効率が高くなる。
・保持時は、遅角又は進角の状態を維持するために設けられており、エンジン停止時には、ロック装置により最遅角状態で固定されるようになっている。
遅角、進角及び保持の作動は、次のとおりである。
(3)エンジン停止時には、ロック装置により最進角状態で固定されている。
不適切
最遅角状態
(4)進角時には、オーバラップ量を少なくしてアイドリング時の安定化を図っている。
不適切
遅角時
よって答えは(1)