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変速ギヤが4速,エンジン回転速度3000min-1で走行中,エアコンをONするとビート音が聞こえるという指摘があり,測定器を使用して測定すると5Hzのビート音が発生していた。エアコンと共振しているものとして適切なものは次のうちどれか。なお,このときの車両の情報は以下の通りである。
(1)プロペラ・シャフトのユニバーサル・ジョイントの位相ずれで発生する振動によるもの |
(2)タイヤの4次成分の固有振動によるもの |
(3)冷却ファンのアンバランスによる回転1次成分によるもの |
(4)フライホイールのアンバランスによる回転1次成分によるもの |
解く
プーリー比とは
駆動側のプーリー径で、従動側(被駆動)のプーリー径を除した値。プーリー比が2の場合は従動側の回転数は2分の1になるが、トルクは2倍になる。1より大きい場合は減速し、1より小さい場合は増速を意味する。プーリー比を大きくしようとして、片方のプーリー径を小さくすると、ベルトの耐久性の低下や滑りが生じることがある。プーリー比はゴムベルトを用いたスクーターなどの自動変速機、金属ベルトを用いた4輪車のCVTで重要な意味をもつ。
1.9=被駆動/駆動
被駆動=1.9×駆動
エアコン
3000÷60=50
50×1.9=95Hz
プロペラ・シャフトのユニバーサル・ジョイントの位相ずれ
50×2=100Hz
タイヤの4次成分の固有振動
100÷5=20
20×4=80Hz
冷却ファンのアンバランスによる回転1次成分
50×2.2=110Hz
フライホイールのアンバランスによる回転1次成分
50Hz
よって答えは(1)