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平成16年実施検定1級小型問題20改:電子制御式4速ATのセンサ,アクチュエータの異常検知

20

電子制御式4速ATのセンサ,アクチュエータの異常検知に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

(1)図1のセンサの異常検知は,異常を比較検知する別のセンサで判断が必要であり,単独での異常検知は不可能である。

(2)図2のセンサの異常検知は,マイコン閾値と検出信号電圧の比較が行われ,マイコンは,上限値の閾値をアップ・エッジしたとき,又は,下限値の開値をダウン・エッジしたときに異常検知を行う。

(3)図3のセンサの異常検知は,センサの機能低下(特性異常)や各配線に接触抵抗の増大などが発生し,実際のスロットル開度と検出信号電圧とが一致しなくても,この信号電圧が異常検知不可範囲にある場合は,マイコンは異常検知しない。

(4)図4のアクチュエータの高精度の異常検知を必要とするものは,アクチュエータの作動(制御油圧増減,発生油圧増減,機械機構の動きの増減)を直接及び間接的にセンサで監視し,ソフトウエアの使用により運転条件を設定(運転モードに閾値を設定)することで,アクチュエータ駆動時の異常検知領域を常時可能とするものがある。

 

解く

 

(1)図1のセンサの異常検知は,異常を比較検知する別のセンサで判断が必要であり,単独での異常検知は不可能である。

適切

(2)図2のセンサの異常検知は,マイコン閾値と検出信号電圧の比較が行われ,マイコンは,上限値の閾値をアップ・エッジしたとき,又は,下限値の開値をダウン・エッジしたときに異常検知を行う。

適切

(3)図3のセンサの異常検知は,センサの機能低下(特性異常)や各配線に接触抵抗の増大などが発生し,実際のスロットル開度と検出信号電圧とが一致しなくても,この信号電圧が異常検知不可範囲にある場合は,マイコンは異常検知しない。

適切

(4)図4のアクチュエータの高精度の異常検知を必要とするものは,アクチュエータの作動(制御油圧増減,発生油圧増減,機械機構の動きの増減)を直接及び間接的にセンサで監視し,ソフトウエアの使用により運転条件を設定(運転モードに閾値を設定)することで,アクチュエータ駆動時の異常検知領域を常時可能とするものがある。

不適切

 

 

(1)異常検知の範囲

 

 マイコンが異常検知する仕組みは,マイコン閾値と検出信号電圧を比較して行うが,常開接点スイッチなどの単純センサの場合には,断線・短絡時に入力回路に入力される信号電圧値と正常時のセンサが作る信号電圧に同じ電圧が混在することになり,のように12VとOVをマイコンの上限値及び下限値の閾値と比較して異常と特定することができない。

 

 また,上述した論理信号センサを使用している装置で,制御上,断線・短絡などの異常検知を必要とする場合には,ソフトウェアを使用して,当該センサの状態を別のセンサで監視・認識する機能をもたせることにより,センサ信号電圧の変化値が車両の運転上あり得ない場合などに,前述した回路構成では検知できない領域の異常検知を可能とするものがある。

 

2

 異常検知範囲

 マイコンが異常検知する仕組みは,図(1)に示すようにマイコン閾値と検出信号電圧の比較が行われ,マイコンは,図(2)に示す上限値の閾値をアップ・エッジしたとき,又は,下限値の開値をダウン・エッジしたときに異常検知を行う。

センサの機能低下(特性異常)や各配線に接触抵抗の増大などが発生し,実際の温度と検出信号電圧とが一致しなくても,この信号電圧が図(1)の異常検知不可範囲にある場合は,マイコンは異常検知しない。

 

 

3

マイコンが異常検知する仕組みは,図(1)に示すようにマイコン閾値と検出信号電圧の比較が行われ,マイコンは,図(2)に示す上限値の閾値をアップ・エッジしたとき,又は,下限値の閾値をダウン・エッジしたときに異常検知を行う。

センサの機能低下(特性異常)や各配線に接触抵抗の増大などが発生し,実際のスロットル開度と検出信号電圧とが一致しなくても,この信号電圧が図(1の異常検知不可範囲にある場合は,マイコンは異常検知しない。

 

4

に示す回路構成のマイコンが異常検知する仕組みは,のようにアクチュエータ駆動停止時で駆動回路の上側のTrが駆動(プリアウト)したときには,駆動信号線から分岐した2箇所の診断回路によりマイコン閾値と診断信号電圧の比較が行われ,マイコンは,図(1)に示す上限値の閾値をアップ・エッジしないときに異常検知を行う。

 

また,駆動時には,駆動信号線から分岐した2箇所の診断回路によりマイコン閾値と診断信号電圧の比較が行われ,マイコンは,図(2)に示す下限値の閾値をダウン・エッジしないときに異常検知を行う。また,

 

高精度の異常検知を必要とするものは,アクチュエータの作動(制御油圧増減,発生油圧増減,機械機構の動きの増減)を直接及び間接的にセンサで監視し,ソフトウエアの使用により運転条件を設定(運転モードに閾値を設定)することで,のように上側のTrが駆動時(プリアウト時)の異常検知領域を常時可能とするものがある。

よって答えは(2)