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内部抵抗の大きいサーキット・テスタで図に示す抵抗の電圧を測定するときの測定誤差に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。
(1)測定対象の抵抗値が,電圧計の内部抵抗値に比較し十分小さいとき,テスタの表示は計算値(理論値)より大きい値を示す。 |
(2)測定対象の抵抗値が電圧計の内部抵抗値に比較し十分小さいときに比べて,測定対象の抵抗値が電圧計の内部抵抗値に近いとき,テスタの表示は計算値(理論値)より小さく,計算値との誤差が大きくなる。 |
(3)測定対象の抵抗値が電圧計の内部抵抗値に比較し十分小さいときに比べて,測定対象の抵抗値が電圧計の内部抵抗値に近いとき,テスタの表示は計算値(理論値)より大きい値を示す。 |
(4)測定対象の抵抗値が,電圧計の内部抵抗値に等しいとき,テスタの表示は計算値(理論値)と同じ値を示す。 |
解く
(1)測定対象の抵抗値が,電圧計の内部抵抗値に比較し十分小さいとき,テスタの表示は計算値(理論値)より大きい値を示す。 不適切 テスタの表示は計算値(理論値)より必ず小さい。
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(2)測定対象の抵抗値が電圧計の内部抵抗値に比較し十分小さいときに比べて,測定対象の抵抗値が電圧計の内部抵抗値に近いとき,テスタの表示は計算値(理論値)より小さく,計算値との誤差が大きくなる。 適切 |
内部抵抗の影響 直流電圧計は,電圧を指示又は表示する構造上,必ず,内部抵抗をもっており,回路に使用されている負荷 抵抗の値に対して,内部抵抗が大きい場合は,回路の抵抗による計算値(理論値)と測定値との差が少ない が,回路に使用される負荷抵抗値が直流電圧計の内部抵抗値に近付くに従い,計算値と測定値との差が広が り,直流電圧計の内部抵抗が回路抵抗より小さくなると,合成抵抗値も著しく低くなり,分圧比が大きく変わ るため,測定値は,理論値より低い方向に傾くことになる。
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(3)測定対象の抵抗値が電圧計の内部抵抗値に比較し十分小さいときに比べて,測定対象の抵抗値が電圧計の内部抵抗値に近いとき,テスタの表示は計算値(理論値)より大きい値を示す。 不適切 |
(4)測定対象の抵抗値が,電圧計の内部抵抗値に等しいとき,テスタの表示は計算値(理論値)と同じ値を示す。 |
不適切
よって答えは(2)