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自動車整備士資格試験を解く

平成17年実施検定1級小型問題3:各種リニア信号センサ

3

各種リニア信号センサに関する記述として,適切なものは次のうちどれか。

 

(1)ホト・ダイオードが使用される光量検出式センサは,ダイオード特性の非直線補正のための補正抵抗が直列に入れられている。

(2)ピエゾ効果をもった圧電体が使用される振動検出式センサは,圧電体に振動を与えると振動数に比例して起電力を発生する。

(3)シリコン・チップ素子を用いた圧力検出式センサは,この素子にあらかじめ電圧を加えておくと圧力の変化に応じて電流が変化する特性を利用し,この電流の変化を電圧の変化にかえ,信号を出力している。

(4)O2センサで利用されるジルコニア素子は,常温下で大気側と排気ガス側の酸素濃度差により起電力を発生する性質があり,排気ガス中の残留酸素と反応させることで酸素濃度の検出を行う。

 

解く

(1)ホト・ダイオードが使用される光量検出式センサは,ダイオード特性の非直線補正のための補正抵抗が直列に入れられている。

不適切

並列

(2)ピエゾ効果をもった圧電体が使用される振動検出式センサは,圧電体に振動を与えると振動数に比例して起電力を発生する。

不適切

(3)シリコン・チップ素子を用いた圧力検出式センサは,この素子にあらかじめ電圧を加えておくと圧力の変化に応じて電流が変化する特性を利用し,この電流の変化を電圧の変化にかえ,信号を出力している。

適切

バキューム・センサ(圧力センサ)には,基準室に大気圧を用いたゲージ圧検出型と,基準室に真空を用いた絶対圧(アブソリュート圧)検出型があり,自動車では一般に絶対圧検出型が用いられている。

100 キロパスカル (kPa) = 0.1 メガパスカル (MPa) ≈ 0.987 気圧(標準大気圧)

 ゲージ圧検出型は,大気圧を基準に正圧側,負圧側の検出を行うものである。

 絶対圧検出型は,真空値を基準に真空値から大気圧値及び加圧値までの検出を行うものである。

 絶対圧検出型は,インテーク・マニホールド内に発生した圧力をシリコン・チップ(ピエゾ抵抗効果素子)に作用させ,シリコン・チップは,受けた圧力によって電気抵抗が変化する。シリコン・チップには電極を設け,5V安定化電圧を加えておき,圧カの変化に応じた電流の変化をICによって,電圧の変化に置き換えてセンサ信号電圧を出力している。

 

 

(4)O2センサで利用されるジルコニア素子は,常温下で大気側と排気ガス側の酸素濃度差により起電力を発生する性質があり,排気ガス中の残留酸素と反応させることで酸素濃度の検出を行う。

不適切

 O2センサは,円筒状のジルコニア素子の内外面に白金をコーティングしてあり,内側は大気と,外側は排気ガス接触できるようになっている。なお,ジルコニア素子は,活性化領域(例:360℃)を超えたとき,大気側と排気ガス側の酸素濃度差により,起電力を発生させる性質がある。

 

よって答えは3