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自動車整備士資格試験を解く

平成18年3月実施1級小型問題43:環境への影響物質に関する記述

43

環境への影響物質に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

 

(1)地球面から放出される赤外線の一部は,大気中の温室効果ガスに吸収され,地表を適度な気温に保っているが,大気中の二酸化炭素(CO2)の濃度が高くなると,この温室効果ガスのバランスがくずれ,地表温度が上昇する恐れがある。

(2)カー・エアコンに使用されるHFC134aはCFC12に比べ,成層圏オゾン層を破壊する原因物質として影響度が大きい。

(3)ガソリン・エンジンやジーゼル・エンジンの燃焼によって発生する物質のなかで、窒素酸化物,粒子状物質等は大気汚染の原因になっている。

(4)アスベストはその粉じんにより健康を害することから,現在ではブレーキ・ライニングやクラッチ・ディスクの摩擦材には使われていない。

 

解く

(1)地球面から放出される赤外線の一部は,大気中の温室効果ガスに吸収され,地表を適度な気温に保っているが,大気中の二酸化炭素(CO2)の濃度が高くなると,この温室効果ガスのバランスがくずれ,地表温度が上昇する恐れがある。

適切

太陽から届く日射エネルギの約7割は,大気の地球表面に吸収されて熱に変わる。

地球面から放出された赤外線の一部は,大気中の温室効果ガスに吸収され,地表を適度な気温に保っている。しかし,人間活動により,大気中の温室効果ガスの濃度が急激に上昇しており,地表の温度が急上昇する恐れがある。

(2)カー・エアコンに使用されるHFC134aはCFC12に比べ,成層圏オゾン層を破壊する原因物質として影響度が大きい。

不適切

 HFC134aは

温室効果ガスと地球温暖化係数/温暖化への寄与度

 

 

ニ酸化炭素

メタン

亜酸化窒素

HFC

PFC

SF6

地球温暖化係数

1

21

310

1300

7400

23900

温暖化への寄与度

60%

20

6

 

14%(各フロンの合計)

 

 

 

 

 

(3)ガソリン・エンジンやジーゼル・エンジンの燃焼によって発生する物質のなかで、窒素酸化物,粒子状物質等は大気汚染の原因になっている。

適切

環境問題

項目

環境問題

発生状況

地球規模の環境問題

地球温暖化

気象庁温室効果予測検討部会では,今後100年間に世界の平均気温が2℃(低く見て1.5℃,高ければ6℃)上昇する可能性があると指摘している。

 

オゾン層の破壊

カー・エアコンに使用されているCFC12等のフロンが大気放出されることにより,成層圏にあるオゾン層が破壊され,有害な紫外線が増加し,皮膚ガンの増加等が懸念されている。

広域的な環境問題

酸性雨

ph4という強酸性雨が降るヨーロッパ,北アメリカの被害は特にひどく,森林の立ち枯れ,湖沼の生物への影響や,自動車の塗面を侵す等の問題が生じている。

局地的な環境問題

廃棄物公害

産業活動に伴う各種廃棄物や,使用済自動車を廃棄する際,廃棄物に含まれる有害物質等による土壌の汚濁や,水資源の汚濁等が問題になっている。

 

大気汚染

化石燃料の燃焼によって発生する物質の中で,特にNOx,PM(粒子状物質),光化学オキシダント等は,大都市を中心に大気汚染の原因になっており,呼吸器障害等の原因となっている。

 

粉じん公害

アスベストは,強じんで耐久性に優れることから,車ではブレーキ,クラッチの摩擦材に使われてきた。この粉じんを吸い込むと健康を害することから,現在は全廃されている。

 

感覚公害

自動車による騒音は,工ンジン,排気騒音とも格段に低減されてきているが,更なる低減の努力が求められている。また,生産工場からの騒音や臭気についても同様といえる。

 

 

(4)アスベストはその粉じんにより健康を害することから,現在ではブレーキ・ライニングやクラッチ・ディスクの摩擦材には使われていない。

適切

 

 

よって答えは2