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ハードウェアによる異常検知に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
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(1)センサに異常が発生しても警告灯が点灯しない場合は,マイコンに異常検知不可能な領域の信号が入力されている可能性がある。 |
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(2)O2センサを用いた回路では,信号電圧が排気ガス中の酸素濃度の想定値と一致した場合には異常検知される。 |
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(3)論理センサを用いた回路では,センサの信号そのものによる単独での異常検知は不可能である。 |
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(4)一つの可変抵抗を利用したセンサでは,センサの機能低下(特性異常)や各配線に接触抵抗の増大などが発生し実際の温度と検出信号電圧とが一致しなくても,この信号電圧が異常検知不可範囲にある場合は,マイコンは異常検知しない。 |
解く
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(1)センサに異常が発生しても警告灯が点灯しない場合は,マイコンに異常検知不可能な領域の信号が入力されている可能性がある。
ハードウェアによる異常検知は,センサ回路(電源から入力回路に入るまで)の回路構成の仕組みとプログラムのマップ・データを活用して,センサの規定値から外れる信号電圧が入力回路に入力したとき,又は信号電圧なしの場合に異常検知が行われるが,主な検知対象は,センサ信号線の断線及び短絡である。 異常検知の仕組みの設定は,回路構成上の制約があり,限定的な異常検知になる。したがって,センサ信号に異常が発生しても,検知不可能な部分の信号電圧であれば,マイコンは異常を検知しないため,フェイルセーフ制御の運転に移行できず,装置の機能が低下したまま,運転が継続されることになる。
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(2)O2センサを用いた回路では,信号電圧が排気ガス中の酸素濃度の想定値と一致した場合には異常検知される。 不適切 |
センサの機能低下(特性異常)や各配線に異常(接触抵抗の増大など)が発生し,プログラムのマップ・データと検出信号電圧とが一致しなくても,この信号電圧がプログラムのマップ・データで設定した異常検知不可範囲にある場合は,マイコンは異常検知しない。

(3)論理センサを用いた回路では,センサの信号そのものによる単独での異常検知は不可能である。
異常検知
異常検知範囲
マイコンが異常検知する仕組みは,マイコンの閾値と検出信号電圧を比較して行うが,常閉接点スイッチなどの単純センサの場合には,断線・短絡時に入力回路に入力される信号電圧値と正常時のセンサが作る信号電圧に同じ電圧値が混在することになり,図のように5Vと0Vをマイコンの上限値及び下限値の閾値と比較して異常と特定することができない。
また,上述した論理信号センサを使用している装置で,制御上,断線・短絡などの異常検知を必要とする場合には,ソフトウェアを使用して,当該センサの状態を別のセンサで監視・認識する機能をもたせることにより,センサ信号電圧の変化値が車両の運転上あり得ない場合などに,異常検知を可能とするものがある。

(4)一つの可変抵抗を利用したセンサでは,センサの機能低下(特性異常)や各配線に接触抵抗の増大などが発生し実際の温度と検出信号電圧とが一致しなくても,この信号電圧が異常検知不可範囲にある場合は,マイコンは異常検知しない。
異常検知
異常検知範囲
マイコンが異常検知する仕組みは,図に示すようにマイコンの閾値と検出信号電圧の比較が行われ,マイコンは,上限値の閾値をアップ・エッジしたとき,又は,下限値の閾値をダウン・エッジしたときに異常検知を行う。
センサの機能低下(特性異常)や各配線に接触抵抗の増大などが発生し実際の温度と検出信号電圧とが一致しなくても,この信号電圧が図の異常検知不可範囲にある場合は,マイコンは異常検知しない。

よって答えは(2)