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平成18年実施検定1級小型問題45:危険物,有害物の取扱いに関する記述

45

危険物,有害物の取扱いに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

 

(1)冷却水のLLC(ロング・ライフ・クーラント)は,エチレン・グリコールが主成分のため,廃棄する際には,約10倍の水で薄めてから下水道に排出すること。

(2)バッテリの電解液に使われている希硫酸は,皮膚に触れると火傷と同じような炎症を起こすので,皮膚についた場合は大量の水ですぐに流すこと。

(3)エンジン・オイル,デフ・オイル及びトランスミッション・オイルを,それぞれ1000リットルずつ合計で3000リットルを保管する場合は,「少量危険物貯蔵,又は取扱所」として所轄の消防署に事前に届け出ること。

(4)エアコンに使用している高圧フロンガスが体に触れると凍傷になるおそれがあるので,作業に当たってはゴム手袋などを着用すること。

 

解く

(1)冷却水のLLC(ロング・ライフ・クーラント)は,エチレン・グリコールが主成分のため,廃棄する際には,約10倍の水で薄めてから下水道に排出すること。

不適切

冷却水(LLC)

環境への影響

廃LLCの主成分は,エチレン・グリコールで,有害物質や生活環境項目に関する水質汚濁防止法の排水基準で定められているCOD(化学的酸素要求量),BOD(生物化学的酸素要求量)は,排水基準の1万倍ある。

これを河川に流出させると,バクテリアの働きで炭酸ガスと水に分解され,水中の酸素を消費する。そのため,水中の酸素が不足し,魚等が死滅するほか,悪臭を放って自然環境を破壊する。

なお,廃LLCは,油水分離装置の設備にて対応できると誤解している向きもあるが,油水分離装置は,LLCに対して,浄化機能はないので注意しなければならない。

規制の内容

水質汚濁防止法(注を参照)により,油,pH(ペー・ハー:水素指数),COD.BOD等の排水基準が定められている。排水基準値は,全国の基準と各地方自治体による排水の上乗せ基準値があり,LLCの廃液垂れ流しは,厳重に規制されている。

適正処理の方法

廃LLCは,ふた付きの専用タンクに分別管理して産業廃棄物処理業者に処分を委託する。また,濃縮装置を使用して処理量を削減し,処理業者に処分を委託する方法もある。

なお,LLCは,事業場の規模と年間取り扱い量が一定以上の場合,「特定化学物質の環境への排出量の把握及び管理の改善の促進に関する法律」(PRTR法)で排出量,移動量を都道府県知事に年1回報告する義務がある。

(注1)法律上は,特定施設(水質汚濁防止法の施行令)の場合,屋内作業場の総面積が800m2以上の整備事業場が規制の対象となる。

(注2)排出水の生活環境項目(PH等15項目)の基準については,、一日平均排水量50m3以上の事業所に適用される。

 

(2)バッテリの電解液に使われている希硫酸は,皮膚に触れると火傷と同じような炎症を起こすので,皮膚についた場合は大量の水ですぐに流すこと。

 

充電器の取り扱い

①バッテリは慎重に取り扱い,バッテリ液が衣服,肌に付着しないように注意する。(バッテリ液が肌についた場合は,すぐに水で洗い流す。)

②充電器のON,OFFは,バッテリに接続コードを接続した状態で行う。

③充電中のバッテリは,水素ガスと酸素ガスが発生するので,火気を絶対に近付けない。また,バッテリ・キャップは,外しておく。

④充電作業は,換気のよい場所で行う。

 

(3)エンジン・オイル,デフ・オイル及びトランスミッション・オイルを,それぞれ1000リットルずつ合計で3000リットルを保管する場合は,「少量危険物貯蔵,又は取扱所」として所轄の消防署に事前に届け出ること。

 

1000/6000+1000/6000+1000/60003000/60000.5

 

第四類危険物の保管指定数量(抜粋)

分類

品名

指定数量

第1石油類

ガソリン

ベンジン

(アルコール)

200

(400ℓ)

第2石油類

灯油

軽油

1000

第3石油類

重油

2000

第3石油類

エチレングリコール

(不凍液)

ポリグリコールエーテル

(ブレーキ液)

4000

第4石油類

エンジンオイル

ミッションオイル

デフオイル

塗料類

 6000

 

 

①貯蔵,又は取り扱う危険物の数量をそれぞれの指定数量で割って,その数値の和が,1.0以上の場合は,下記の手続きをした上で,貯蔵,取り扱いを行う。

事前に所轄消防署から「危険物貯蔵所,又は取扱所」として許可を受ける。

危険物取扱者免許の資格を有する者の中から危険物の保安監督者を選任する。

・保安監督者の選任届,を所轄消防署に提出し受理してもらう。

②数値が,0.2以上1.0未満の場合は,「少量危険物貯蔵,又は取扱所」として,所轄消防署に事前に届出する。

③少量貯蔵,又は取扱所に表示する看板等については,所轄消防署の指導を受ける。

・危険物貯蔵所の構造は,取り扱い数量,周辺の建物によって制限される。

 

 

(4)エアコンに使用している高圧フロンガスが体に触れると凍傷になるおそれがあるので,作業に当たってはゴム手袋などを着用すること。

 

 

よって答えは1