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電子制御式4速ATのセンサ,アクチュエータに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
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(1)ジェネレータ型の車速センサは,車速に応じて,出力波形の振幅も変化するが,信号として用いられるのは周波数である。 |
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(2)油温センサには,サーミスタが使用され,ATFの温度を検出している。この信号は,油圧制御におけるATFの温度による粘性変化の影響を少なくするために用いられる。 |
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(3)ライン・プレッシャ・ソレノイドに異常が発生すると,AT・ECUはソレノイドをONにするため,ライン・プレッシャは最大に制御され,1~4速(オーバドライブ)まで変速はするが,セレクト・ショック及び変速ショックは共に大きくなる。 |
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(4)油温センサが断線すると,ライン・プレッシャは常時最大となり,セレクト・ショック及び変速ショックは共に大きくなる。 |
解く
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(1)ジェネレータ型の車速センサは,車速に応じて,出力波形の振幅も変化するが,信号として用いられるのは周波数である。 適切 |

最小信号電圧値をあらかじめ設定しているため,ECUは,入力回路により波形整形する電圧波形値が閾値をアップ・エッジしたとき,入力回路のカウンタ回路で5V安定化電源を基準として,図のような方形波(スケアウェープ)に整形され,規定時間に発生するパルス数がカウントされて回転数と速度を検出する。

(2)油温センサには,サーミスタが使用され,ATFの温度を検出している。この信号は,油圧制御におけるATFの温度による粘性変化の影響を少なくするために用いられる。
適切
ATFが低温時の場合,粘性変化のために起こる変速時のショックを防止するために油温60℃以下では図のように変速時のライン・プレッシャを通常時より低く調圧している。

ATFの温度が定められた温度以下(-10℃)になったとき,クラッチやブレーキなどの作動遅れが発生するため,図のようにアクセル開度に関係なくライン・プレッシャを常に最高圧にしている。

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(3)ライン・プレッシャ・ソレノイドに異常が発生すると,AT・ECUはソレノイドをONにするため,ライン・プレッシャは最大に制御され,1~4速(オーバドライブ)まで変速はするが,セレクト・ショック及び変速ショックは共に大きくなる。 不適切 |
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ライン・プレッシャ・ソレノイド・バルブ ライン・プレッシャ・ソレノイド・バルブに異常が発生すると,ECUは,ソレノイド・パルブをOFFにするため,ライン・プレッシャは最大に制御される。したがって,1-4速(オーバドライブ)まで変速するが,セレクト・ショック(NからD,NからR)及び変速ショック共に大きくなる。
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(4)油温センサが断線すると,ライン・プレッシャは常時最大となり,セレクト・ショック及び変速ショックは共に大きくなる。 |
適切
油温センサ
断線時
断線すると,抵抗は無限大(∞Ω)となり,ECUには,極低温の信号が入力することになる。したがって,極低温時の制御に基づいてライン・プレッシャは常時最大となり,セレクト・ショック,変速ショック共に大きく,4速(オーバドライブ)への変速は禁止となる。
よって答えは(3)