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令和6年3月実施2級ガソリン問題31:ガソリンに関する記述

31

ガソリンに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。        

 

(1) 分解ガソリンは,灯油及び軽油などを,触媒を用いて化学変化を起こさせて熱分解した後,再蒸留してオクタン価(90~95)を高めている。        

 

(2) 直留ガソリンは,原油から直接蒸留して得られるガソリンで,オクタン価(65~70)が低く,このままでは,自動車用の燃料としては不適当である。        

(3) オクタン価は,ガソリン・エンジンの燃料のアンチノック性を示す数値である。 

      

(4) 改質ガソリンは,高オクタン価のガソリンを低オクタン価のガソリンに転換したものである。        

 

 

解く

 

(1) 分解ガソリンは,灯油及び軽油などを,触媒を用いて化学変化を起こさせて熱分解した後,再蒸留してオクタン価(90~95)を高めている。

適切

分解ガソリン

分解ガソリンは、灯油及び軽油などを、触媒を用いて化学変化を起こさせて熱分解した後、再蒸留してオクタン価(90~95)が高められている。

 

(2) 直留ガソリンは,原油から直接蒸留して得られるガソリンで,オクタン価(65~70)が低く,このままでは,自動車用の燃料としては不適当である。

適切

直留ガソリン

直留ガソリンは、原油から直接蒸留して得られるガソリンで、オクタン価(65~70)が低く、このままでは、自動車用の燃料としては不適当である。

 

(3) オクタン価は,ガソリン・エンジンの燃料のアンチノック性を示す数値である。

適切

オクタン価

オクタン価は、ガソリン・エンジンの燃料のアンチノック性を示す数値である。

炭化水素のうち、アンチノック性が高いイソオクタン(オクタン価100)と、アンチノック性が低いへプタン(オクタン価ゼロ)を任意の割合に混合して標準燃料をつくり、試料燃料と同じアンチノック性を示す標準燃料中のイソオクタンの容積割合を、その試料燃料のオクタン価としている。オクタン価100以上のガソリンに対しては、イソオクタンにトルエン(オクタン価120)を添加したものを標準燃料としている。

オクタン価の試験には、国際的に定められたCFRエンジンを使用して、各目的に応じて特定の条件で行うことになっている。これをCFRオクタン価といい、測定条件によってリサーチ法とモータ法があり、モータ法は、リサーチ法と比較して、混合気温度、回転速度などが高く、過酷な条件で測定され、リサーチ法オクタン価より低い値を示す。JISではリサーチ法を採用している。

オクタン価を高めることは、高圧縮比でもノッキングが発生しにくくなるので、エンジンの圧縮比、すなわち、圧縮圧力を高くすることにより熱効率の向上を図ることが可能になる。オクタン価を高めるには、高オクタン価ガソリン製造法の接触分解法及び接触改質法が用いられている。

 

(4) 改質ガソリンは,高オクタン価のガソリンを低オクタン価のガソリンに転換したものである。

不適切

改質ガソリン

ガソリンの改質とは、炭化水素の構造を変えて、低オクタン価のガソリンを高オクタン価のガソリンに転換することをいう。すなわち、改質ガソリンは直留ガソリンのような低オクタン価ガソリンを、触媒を用いて化学変化を起こさせて改質させたものでオクタン価(95~105)が高められている。

 

 

よって答えは4