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SRSエアバッグに関する記述として,適切なものは次のうちどれか。
(1) 車両の変形量が規定値を超えた場合に作動する構造となっている。
(2) エアバッグ・アセンブリの交換時は,必ず新品を使用し,他の車で使用したものは絶対に使用しない。
(3) エアバッグ・アセンブリの点検をするときは,誤作動を防止するため,抵抗測定は短時間で行う。
(4) インフレータは,電気点火装置(スクイブ),着火剤,ガス発生剤,ケーブル・リール,フィルタなどを金属の容器に収納している。
解く
(1) 車両の変形量が規定値を超えた場合に作動する構造となっている。
不適切
作動
車両が前面衝突したとき、規定値を超えた衝撃をインパクト・センサ、ECU内のGセンサ及び判断/セーフィング・センサが検出すると、ECU内の衝突判定回路が、エアバッグを展開する必要があると判断し、運転席及び助手席用のエアバッグ・アセンブリのインフレータに電流を流す。この電流により発熱した電気点火装置(スクイブ)で、インフレータの着火剤、ガス発生剤が燃焼して、急激にガスがエアバッグに充填されるので瞬時に展開し、図のように前席乗員の頭部などの衝撃を緩和する。
同時に、背面部のガス排出口を通じて充填されたガスを徐々に排出することで、緩和効果を更に高めている。
(2) エアバッグ・アセンブリの交換時は,必ず新品を使用し,他の車で使用したものは絶対に使用しない。
適切
脱着時の注意事項
・SRSエアバッグの脱着は、バッテリのマイナス・ターミナルを外したあと、規定時間放置してから行う。
・エアバッグ・アセンプリの分解は、絶対に行わないこと。
・点検をするときに、エアバッグ・アセンブリの抵抗測定は絶対に行わない。行うと、エアバッグが誤作動するおそれがある。
・エアバッグ・アセンブリは、必ず、パッド面を上に向けて保管しておくこと。パッド面を下に向けて置くと、万一、エアバッグ・アセンブリが作動(展開)した場合、エアバッグ・アセンブリが飛び上がり危険である。
・エアバッグ・アセンブリは注意して取り付ける。へこみ、割れ及び落下の跡など適切に取り扱わなかったと見られるエアバッグ・アセンブリは取り付けないこと。
・取り付け時、SRSエアバッグのワイヤ・ハーネスが噛みこんだり、他の部品と干渉しないように注意する。
・エアバッグ・アセンブリ交換時は、必す新品を使用すること。他の車両で使用されていたものは、絶対に使用しないこと。
(3) エアバッグ・アセンブリの点検をするときは,誤作動を防止するため,抵抗測定は短時間で行う。
不適切
(4) インフレータは,電気点火装置(スクイブ),着火剤,ガス発生剤,ケーブル・リール,フィルタなどを金属の容器に収納している。
不適切
インフレータは、図のように電気点火装置(スクイブ)、着火剤、ガス発生剤、フィルタなどを金属の容器に収納している。前面衝突時の衝撃が規定値を超えると、ECUにより電気点火装置を作動させて着火剤に点火する。着火剤が燃焼する熱でガス発生剤を燃焼させることによりガスを発生させ、フィルタを通してエアバッグに送り込み展開させる。助手席用は、大容量のエアバッグに効率よくガスを送り込むために円筒形状にしている。
よって答えは(2)