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図に示す油圧式パワー・ステアリングのオイル・ポンプのフロー・コントロール・バルブの作動に関する次の文章の(イ)から(ハ)に当てはまるものとして,下の組み合わせのうち,適切なものはどれか。ただし,図の状態はフロー・コントロール・バルブの非作動時を示す。
オイル・ポンプの吐出量が多くなるとオリフィスの抵抗により,A室の油圧がB室の油圧よりも高く(大きく)なり,A室の油圧はフロー・コントロール・バルブの油路を通って油圧がバルブの(イ)に掛かるようになる。吐出量が規定値以上になるとA室の油圧がB室の油圧とスプリングの力の合計より(ロ)なるため,フロー・コントロール・バルブは(ハ)に移動し,A室の余剰フルードはリザーブ・タンクへ戻される。
(イ) (ロ) (ハ)
(1) 右側 大きく 右側
(2) 右側 小さく 左側
(3) 右側 大きく 左側
(4) 左側 大きく 右側
よって答えは(3)
①非作動時
吐出量が規定値以下の場合、図に示すように、A室とB室の油圧差が小さく、スプリング①のカによってフロー・コントロール・バルブは右側に押し付けられており、オイル・ポンプからのフルードは全てロータリ・バルブへ送られる。
②作動時
吐出量が多くなるとオリフィスの抵抗によりA室の油圧がB室の油圧よりも高くなっていくと共に、A室の油圧はフロー・コントロール・バルブの油路を通ってバルブの右側にも掛かるようになる。吐出量が規定値以上になるとA室の油圧がB室の油圧とスプリング①の力の合計より大きくなるため、フロー・コントロール・バルブは図のように左側に移動し、入室の余剰フルードはリザーブ・タンクへ戻され、ロータリ・バルブへの送油量は減少することになる。