6
電子制御装置に用いられるアクセル・ポジション・センサに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
(1) センサ信号は,燃料噴射制御,点火時期制御,スロットル・バルブ開度制御などに使用している。
(2) ホール素子式が多く用いられ,アクセル・ペダルの踏み込み角度を電気信号に変換する。
(3) 制御用と異常検出用の2重系統になっており,ECUは二つの信号の電圧差によって異常を検出している。
(4) 主に電子制御式スロットル装置に用いられ,スロットル・ボデーに取り付けられている。
解く
(1) センサ信号は,燃料噴射制御,点火時期制御,スロットル・バルブ開度制御などに使用している。
適切
(2) ホール素子式が多く用いられ,アクセル・ペダルの踏み込み角度を電気信号に変換する。
適切
(3) 制御用と異常検出用の2重系統になっており,ECUは二つの信号の電圧差によって異常を検出している。
適切
(4) 主に電子制御式スロットル装置に用いられ,スロットル・ボデーに取り付けられている。
不適切
よって答えは(4)
アクセル・ポジション・センサ
アクセル・ポジション・センサは、主に電子制御式スロットル装置に使用され、図のようにアクセル・ペダル部に取り付けられており、アクセル・ペダルの踏み込み角度の信号をECUに入力する。ECUは、この信号を燃料噴射制御、点火時期制御、スロットル・バルブ開度制御などに使用している。
アクセル・ポジション・センサは、一般にスロットル・ポジション・センサと同様にホール素子式が多く用いられているため、センサの作動については省略する。
なお、信号電圧についても図のようにスロットル・ポジション・センサと同じく2重系統になっており、信頼性の確保を図っている。ただし、両方の
信号に異常が発生したときの制御はスロットル・ポシション・センサと同様であるが、どちらか一方の回路に異常が発生した場合、ECUは二つの信号の電圧差により異常を検出すると共に二つの信号値から制限を設けたアクセル開度を算出し、スロットル・バルブ開度制御を行うことで、退避走行を可能としている。