オート・エアコンに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
(1)内気温センサは,室内の空気を循環させる構造になっており,検出素子(サーミスタ)により,室温の検出を行っている。 |
(2)内気温センサに使用しているサーミスタは,室内温度の変化を抵抗値の変化に置き換えることにより室内温度の検出をしている。温度に対する抵抗値の変化(温度抵抗特性)は,温度が低いときは抵抗値が小さく,温度が高くなるにつれて抵抗値が大きくなるのが一般的である。 |
(3)外気温センサは,急激な外気温の変化に緩慢に反応させるため,サーミスタが樹脂等で固められており,車両の前部に取り付けられている。 |
(4)日射センサは,日射量を検出して冷暖房の補正を行うためのもので,日射量の変化を電圧値に置き換えることでECUに検知させている。 |
解く
(1)内気温センサは,室内の空気を循環させる構造になっており,検出素子(サーミスタ)により,室温の検出を行っている。 適切 |
(2)内気温センサに使用しているサーミスタは,室内温度の変化を抵抗値の変化に置き換えることにより室内温度の検出をしている。温度に対する抵抗値の変化(温度抵抗特性)は,温度が低いときは抵抗値が小さく,温度が高くなるにつれて抵抗値が大きくなるのが一般的である。
不適切
(3)外気温センサは,急激な外気温の変化に緩慢に反応させるため,サーミスタが樹脂等で固められており,車両の前部に取り付けられている。 適切 |
外気温度センサ 図に示す外気温度センサの基本構造は,車両周辺の温度を検出して冷房・暖房モードにおけるオート・エアコン・ユニットの基本制御の補正に利用される。更に車室内温度の安定時に外気温度の変化に対して体感覚に著しい不快感が生じないようにする補正も行っている。また,センサ本体を樹脂で固めて外気温度の変化に対して温度反応速度を緩慢にしている。
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(4)日射センサは,日射量を検出して冷暖房の補正を行うためのもので,日射量の変化を電圧値に置き換えることでECUに検知させている。
適切
日射センサ
日射センサには,図のようなホト・ダイオード,光導電セル(CdS)などが用いられているが,ここでは,ホト・ダイオードの日射センサについて説明する。
ホト・ダイオードは,光量に応じて電流の流れを変化させる素子で,ダイオードの分類に属し,発生光量の電流値を抵抗値⇒電圧値に変換して明るさを検出する。センサの取付場所は,一般に車外や車室内の光量を検出しやすい箇所に取り付けられている。
抵抗値の変化(光度抵抗特性)は,光量が小さいときは抵抗値が大きく,光量が大きくなるに従い抵抗値が小さくなる負の光量特性をもつホト・ダイオードが用いられている。
ホト・ダイオードが検出する光量は,マイコンが検出できる電圧値に置き替えられる。
日射量が変化したときに,吹き出し温度の補正を行う。例えば,日射量が増した場合,冷房時は,より冷房側へ,暖房時は冷房側に少し基本制御を変化させる。
よって答えは(2)