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SRSエア・バッグに関する記述として,適切なものは次のうちどれか。
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(1)エア・バッグ・システムの電気回路点検は,誤作動を防止するために,最小レンジの通電電流値が100mAのサーキット・テスタを用いて行う。 |
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(2)自動車が約20~30km/h以上の速度で極めて厚い固定されたコンクリート壁に正面から衝突した場合,エア・バッグが作動するようになっている。 |
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(3)デュアル・インフレータは,衝突の大きさが小さいと第一燃焼室のみ点火を行うようになっている。 |
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(4)エア・バッグの整備作業を行う場合は,イグニション・スイッチをOFFにし,バッテリ端子を外してから1分以上経過後実施する必要がある。 |
解く
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(1)エア・バッグ・システムの電気回路点検は,誤作動を防止するために,最小レンジの通電電流値が100mAのサーキット・テスタを用いて行う。 不適切 エア・バッグ・システムの点検は,最小レンジの通電電流値が10mA以下のデジタル・サーキットテスタを使用すること。通電電流値が10mAを超えるテスタを使用すると,回路の故障又は工ア・バッグ暴発の原因となる。
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(2)自動車が約20~30km/h以上の速度で極めて厚い固定されたコンクリート壁に正面から衝突した場合,エア・バッグが作動するようになっている。 適切 |

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(3)デュアル・インフレータは,衝突の大きさが小さいと第一燃焼室のみ点火を行うようになっている。 不適切 |
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デュアル・インフレータ デュアル・インフレータは,金属容器に窒素ガス発生剤が入った第I燃焼室と第2燃焼室にそれぞれ着火装置のスクイプがある。 第1燃焼室と第2燃焼室は,図のように衝突(G)の大きさなどによりSRS・ECUが点火タイミングを制御し,同時に着火させるか,又は第1燃焼室に着火させた後,ディレイ・タイムを設けて第2燃焼室に着火させ,エア・バッグに作用する圧力を制御している。 |

(4)エア・バッグの整備作業を行う場合は,イグニション・スイッチをOFFにし,バッテリ端子を外してから1分以上経過後実施する必要がある。
不適切
工ア・バッグ・システムの整備作業を行う場合は,イグニション・スイッチをOFFにし,バッテリ端子を外してから3分以上経過後実施すること(故障診断での特別な指示は除く)。これは,イグニション・スイッチをOFFにした後,3分以内はSRS・ECU及び側面衝突センサは作動しているので,衝撃が加わると,エア・バッグなどが展開する可能性があるためである。また,作業が終了するまでは,安全のためにパッテリ端子を接続しないこと。このシステムのメモリ機能は,イグニション・スイッチをOFF又はバッテリ端子を外してもメモリ内容は消去されないためである。
よって答えは(2)