オート・エアコンに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
(1)運転モードがオート運転の場合,室内温度が設定温度に近づくに従いブロア・モータの回転を徐々に下げると共に,エア・ミックス・モータを駆動し,エバポレータからの空気をヒータ・コアに経由させる量を変化させてミックス・エアを作っている。 |
(2)運転モードがオート運転以外(マニュアル・モードであって,MAXCOOL及びMAXHOTを除く。)の場合,各スイッチによって選択された運転を行うため,エア・ミックス・モータの駆動については,内気センサで検知した室温と設定温度との差で行われる自動運転機能を停止する。 |
(4)運転モードがオート運転のときに日射量が増した場合,冷房での運転時はより冷房側へ,暖房での運転時は冷房側に少し基本制御を変化させることで,吹き出し温度の補正を行っている。 |
解く
(1)運転モードがオート運転の場合,室内温度が設定温度に近づくに従いブロア・モータの回転を徐々に下げると共に,エア・ミックス・モータを駆動し,エバポレータからの空気をヒータ・コアに経由させる量を変化させてミックス・エアを作っている。
適切
暖・冷房モード |
室内温度が設定温度に近づくに従い,ブロア・モータの回転を徐々に下げると共に,図のようにエア・ミックス・モータを駆動し,エバポレータからの空気をヒータ・コアに経由させる量を変えながらウォータ・バルブの開閉も変化させてミックス・エアを作る。更に,モード・モータを駆動してモード・ダンパ・バルブでHEAT側とVENT側の吹き出し比も変化させる。なお,コンプレッサの駆動は,室温と設定温度との差で決定される。 |
(2)運転モードがオート運転以外(マニュアル・モードであって,MAXCOOL及びMAXHOTを除く。)の場合,各スイッチによって選択された運転を行うため,エア・ミックス・モータの駆動については,内気センサで検知した室温と設定温度との差で行われる自動運転機能を停止する。
不適切
マニュアル運転 |
マニュアル運転は,各マニュアル・モード・スイッチによって選択された運転を行うが,エア・ミックス・モータの駆動は,内気センサで検知した室温と設定温度との差によって自動で行われる。 |
(3)冷房時にエバポレータが凍結温度になった場合,一時的にコンプレッサを停止させてエバポレータの凍結を防止している。 適切
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(4)運転モードがオート運転のときに日射量が増した場合,冷房での運転時はより冷房側へ,暖房での運転時は冷房側に少し基本制御を変化させることで,吹き出し温度の補正を行っている。 |
適切
補正制御
補正制御には,運転開始時に行う制御と運転中に行う制御とがある。
運転開始時 |
冷房モードでエバポレータ温度を検知し,エバポレータ温度が高いときは,エバポレータ換気のためブロア・モータの回転を一時的に速くするものがある。 暖房モードで冷却水温度が低く温風が得られないときは,ブロア・モータを停止させ,水温の上昇と共にブロア・モータの回転速度を増加させる。 冷房モードで室内温度が非常に高いときは,一時的に内気循環(REC)で運転をする。 ブロア・モータの回転速度が一定値を超えた決定がされたときは,低速で回転を徐々に上げて決定値にすることで,急激なファン騒音を低減している。 運転開始時,ブロア・モータの回転を徐々に上げることにより,ファン騒音の低減を図っている。また,OFFへの切り替えは瞬時に行う。 |
運転中 |
日射量が変化したときに,吹き出し温度の補正を行う。例えば,日射量が増した場合,冷房時は,より冷房側へ,暖房時は冷房側に少し基本制御を変化させる。 外気温度が変化したときに吹き出し温度の補正を行う。例えば,外気温が下がった場合,冷房時は暖房側へ,暖房時はより暖房側へ変化させる。 冷房時,エバポレータが凍結温度になった場合,一時的にコンプレッサを停止させてエバポレータの凍結を防止する。 設定温度をMAXCOOL(18℃),MAXHOT(32℃)にセットすると,オートで作動しているときは,センサ値に関係なく,最大冷房,最大暖房を行う。例えば,MAXCOOL(18oC)時は,内気循環,VENT吹き出し,ブロア・モータ最大回転,エア・ミックス・ダンパ全閉,エアコンONとし,最大冷房とする。 また,MAXHOT(32℃)時は,外気導入,HEAT吹き出し,ブロア・モータ最大回転,エア・ミックス・ダンパ全開,エアコンOFFとし,最大暖房とする。 |
よって答えは 2