CNG(圧縮天然ガス)及びCNG自動車に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。
(1)天然ガスは,CH4を主成分としており,硫黄分やそのはかの不純物を含まないため,燃焼してもSOxやすすの発生が全くなく,CO2の排出量が石油より約2~3割少ない。 |
(2)CNG自動車のうちバイ・フューエル車では,天然ガスとその他の燃料を混合し,燃料として使用しており,実用例として,天然ガス+軽油がある。 |
(3)ガソリン・エンジンをベースにしたCNG専用車では,CNG専用の各種センサ,アクチュエータ及びインジェクタ・ドライブ・ユニット等が追加装着されているため,燃料噴射,点火時期,アイドル回転速度,キャニスタ・パージの制御がガソリン・エンジンと同様である。 |
(4)天然ガスは,COや鉛などの毒性物質を含んでいないため中毒の心配がなく,また,燃焼時にはSOFIS制御によりSOxやすすの発生が抑制されるため,CNG自動車には,燃料フィルタが装着されていない。 |
解く
(1)天然ガスは,CH4を主成分としており,硫黄分やそのはかの不純物を含まないため,燃焼してもSOxやすすの発生が全くなく,CO2の排出量が石油より約2~3割少ない。
適切
自動車用天然ガスの特性
(イ)クリーンなエネルギ
天然ガスは CH4 を主成分としたガスで,硫黄分,そのほか不純分を含まないため,燃焼しても SOx や,すすの発生が全くなく,地球を温暖化するといわれる CO2 (二酸化炭素)の排出量が石油より約 2 ~ 3 割少ない。
(口)高い利便性
天然ガスは空気より軽く(対空気比重 0.65 ) ,ガス体なので液体燃料のように地上に滞留せず,上方へ向かって拡散する。燃焼下限界(燃焼することのできる空気中の燃料濃度の下限)が,他の燃料に対して高く(約 4 . 5 % ) ,自然発火温度も高いため,そのほかの燃料と比べ扱い易い燃料といえる。
(ハ)高い安全性
天然ガスは CO や,鉛などの毒性物質を含んでいないため中毒の心配がない。
本来無臭のため,漏えい時の早期感知ができるよう着臭している。
(2)CNG自動車のうちバイ・フューエル車では,天然ガスとその他の燃料を混合し,燃料として使用しており,実用例として,天然ガス+軽油がある。
不適切
天然ガス専用車 |
圧縮天然ガスのみを燃料として使用するタイプで,一般的には既存のガソリン・エンジン及びジーゼル・エンジン車をべースに製造されている。 |
バイ・フューエル車 |
1台の車両で天然ガスと他の燃料を切り替えて使用し,どちらの燃料でも走行可能なタイプ。実用例として,天然ガス⇔ガソリンがある。 |
デュアル・フューエル車 |
(3)ガソリン・エンジンをベースにしたCNG専用車では,CNG専用の各種センサ,アクチュエータ及びインジェクタ・ドライブ・ユニット等が追加装着されているため,燃料噴射,点火時期,アイドル回転速度,キャニスタ・パージの制御がガソリン・エンジンと同様である。
不適切
(4)天然ガスは,COや鉛などの毒性物質を含んでいないため中毒の心配がなく,また,燃焼時にはSOFIS制御によりSOxやすすの発生が抑制されるため,CNG自動車には,燃料フィルタが装着されていない。
不適切
よって答えは 1