自動車整備士試験勉強 始めました~(^^♪

自動車整備士資格試験を解く

平成23年6月実施1級小型問題23:ABS

ABSに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか


(1)フェイルセーフ・リレーは,フェイルセーフ時にモジュレータ・バルブ駆動用のソレノイド・コイルとポンプ駆動用のポンプ・モータ・リレーの電源電圧をカットして,異常駆動を止める働きをする。
(2)パルス・ジェネレータ式の車輪速センサは,車輪の回転部分に取り付けられた突起を持ったロータ部(ギヤ・パルサ)と永久磁石に銅線を巻いたピックアップ・コイルで構成されている。
(3)ABS・ECUは,四車輪のうち一車輪でも回転速度に異常がある場合,駆動制御信号を出力することで,モジュレータ・ユニットに設けられた四車輪すべてのブレーキ油圧制御モジュレ一タ・バルブを駆動させ,車輪速度を規定回転速度に戻す制御を行う。
(4)ポンプ・モータには,小型で駆動トルクの大きい固定磁界モータが用いられ,駆動時には電源電圧の範囲内で設定された一定電圧で駆動される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


解く
(1)フェイルセーフ・リレーは,フェイルセーフ時にモジュレータ・バルブ駆動用のソレノイド・コイルとポンプ駆動用のポンプ・モータ・リレーの電源電圧をカットして,異常駆動を止める働きをする。
適切

f:id:n9h28eg0:20210628183219p:plain
(2)パルス・ジェネレータ式の車輪速センサは,車輪の回転部分に取り付けられた突起を持ったロータ部(ギヤ・パルサ)と永久磁石に銅線を巻いたピックアップ・コイルで構成されている。
適切

f:id:n9h28eg0:20210628183253p:plain
(3)ABS・ECUは,四車輪のうち一車輪でも回転速度に異常がある場合,駆動制御信号を出力することで,モジュレータ・ユニットに設けられた四車輪すべてのブレーキ油圧制御モジュレ一タ・バルブを駆動させ,車輪速度を規定回転速度に戻す制御を行う。
不適切
システムの異常を検知して,フェイルセーフ・リレー,モジュレータ・バルブ及びポンプ・モータの出力をすべてOFFにする。
センサ,アクチュエータ,ECU内部などに異常が発生すると,ECUはフェイルセーフ・リレーをOFFし,ABS制御を中止すると共に通常ブレーキにする。

 

(4)ポンプ・モータには,小型で駆動トルクの大きい固定磁界モータが用いられ,駆動時には電源電圧の範囲内で設定された一定電圧で駆動される。
適切
ABSでは,各リレーを介してモジュレータ・ユニットを駆動する。

モータによりポンプを駆動して油圧を昇圧させ,モジュレータ・ユニット内のモジュレータ・バルブにより油圧の制御を行う。

アクチュエータの作動としては,停止と駆動を比較的長い周期で行う場合と瞬間的に駆動と停止を行うアクチュエータがあり,駆動停止時には電圧なし,駆動時には,電源電圧の範囲で設定された一定電圧で駆動される。
ポンプ・モータは,小型で駆動トルクの大きい固定磁界モータが利用され,図のような固定磁界モータ構造で,ヨークにパーマネントマグネット(永久磁石)が内蔵され,ブラシからコンミュテータを介して,ロータ・コイルに電流を流して駆動する。

f:id:n9h28eg0:20210628183321p:plain

よって答えは(3)