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リニアDCブラシレス・モータ(三相交流の小規模のアクチュエータ)の駆動回路に関する記述:令和3年3月実施1級小型問題5

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電子制御式スットル装置などに用いられている図1の駆動電圧波形を示す図2のリニアDCブラシレス・モータ(三相交流の小規模のアクチュエータ)の駆動回路に関する記述とし,不適切なものは次のうちどれか。

 

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(1)リニアDCラシレス・モータのCW駆動時は,U相V相,V相W相,W相U相の周期で電流が流れ,CCW駆動時はU相W相,W相V相,V相U相の周期に電流が流れる。

(2)リニアDCラシレス・モータの駆動速度は,ホール素子などのF/Bセンサを用いて,ECUU相,V相,W相の各相の電流を検出して算定する。

(3)ECU,駆動回路内のインバータで直流を三相交流に変換している。また,マイコンの信号電圧に基づき,駆動回路でラシレス・モータの回転方向と駆動力を制御している。

(4)アクチュエータのモータがロックしているときは,シャント抵抗による診断回路により,マイコンは,閾値をアップ・エッジする診断信号電圧を検出して異常検知を行う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解く

(1)リニアDCラシレス・モータのCW駆動時は,U相V相,V相W相,W相U相の周期で電流が流れ,CCW駆動時はU相W相,W相V相,V相U相の周期に電流が流れる。

適切

 

CW駆動

 

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CCW駆動

 

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(2)リニアDCラシレス・モータの駆動速度は,ホール素子などのF/Bセンサを用いて,ECUU相,V相,W相の各相の電流を検出して算定する。

不適切

マイコンの信号電圧に基づく制御目標値を確認するために,F/Bセンサで駆動位置及び駆動速度を確認しており,F/Bセンサは,図のようにモータ部と一体に取り付けられている。

 回転位置検出には,この三相交流の入力タイミングに基づき,周波数に同期して回転するロータの回転位置を検出して,マイコンにフィードバックすることで算定している。

 駆動速度の検出には,ホール素子などのF/Bセンサを用いて,U相,V相,W相の各相の磁束を検出し,マイコンにフィードバックして三相交流を入力するタイミングを算定する。

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(3)ECU,駆動回路内のインバータで直流を三相交流に変換している。また,マイコンの信号電圧に基づき,駆動回路でラシレス・モータの回転方向と駆動力を制御している。

適切

 

(4)アクチュエータのモータがロックしているときは,シャント抵抗による診断回路により,マイコンは,閾値をアップ・エッジする診断信号電圧を検出して異常検知を行う。

適切

モータのロック(シャント抵抗両端に異常電圧が掛かる。)又は断線(シャント抵抗両端にOVが掛かる。)が発生すると,マイコンは,閾値をアップ・エッジ又はダウン・エッジする作動診断信号電圧を検出して異常検知を行う。

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(注)の駆動回路の中には,過電流保護回路(カレント・リミッタ)の一部としてU相,V相,W相ごとに診断回路(シャント信号電圧回路)が設けられ,過電流の検出回路を行っているが,図の等価回路上では省略している

 

 

 よって答えは 2