図に示すCANシステムに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
問題補足
(1)高速側CANバスの片側の終端抵抗が不良(断線)となった場合,インピーダンスの整合作用を行うための終端抵抗に流している電流がなくなり,信号電圧Ⅴは,高速側バス・ラインのインピーダンスの上昇で正常時より高めになる。
(2)高速側CANバスの終端抵抗にパッシブ・タイプを設けている場合,①の箇所で短絡(地絡)が発生すると,CAN-L線側のメイン・バス・ライン及びサブ・バス・ラインの信号電圧は発生しない。
(3)高速側CANバスの終端抵抗にパッシブ・タイプを設けている場合,①の箇所で断線が発生すると,メイン・バス・ライン側サブ・バス・ラインの信号電圧は変化しない。
(4)低速側CANバスの終端抵抗にアクティブ・タイプを設けている場合,②の箇所で短絡(地絡)が発生すると,CAN-L線側のメイン及びサブ・バス・ラインの信号電圧がなくなるため,CAN-H線側のメイン及びサブ・バス・ラインの信号電圧もなくなる。
解く
(1)高速側CANバスの片側の終端抵抗が不良(断線)となった場合,インピーダンスの整合作用を行うための終端抵抗に流している電流がなくなり,信号電圧Ⅴは,高速側バス・ラインのインピーダンスの上昇で正常時より高めになる。
適切
(2)高速側CANバスの終端抵抗にパッシブ・タイプを設けている場合,①の箇所で短絡(地絡)が発生すると,CAN-L線側のメイン・バス・ライン及びサブ・バス・ラインの信号電圧は発生しない。
適切
(3)高速側CANバスの終端抵抗にパッシブ・タイプを設けている場合,①の箇所で断線が発生すると,メイン・バス・ライン側サブ・バス・ラインの信号電圧は変化しない。
適切
(4)低速側CANバスの終端抵抗にアクティブ・タイプを設けている場合,②の箇所で短絡(地絡)が発生すると,CAN-L線側のメイン及びサブ・バス・ラインの信号電圧がなくなるため,CAN-H線側のメイン及びサブ・バス・ラインの信号電圧もなくなる。
不適切
CAN-H線側のメイン及びサブ・バス・ラインの信号電圧は変化しない