自動車整備士試験勉強 始めました~(^^♪

自動車整備士資格試験を解く

車両安定制御装置:book5

自動車整備士資格の勉強始めました

 

( 6 ) ABS 装着車の注意事項
ABS 装着車では,次の特有の現象が起こることがあるが異常ではない。
 
(イ) ABS 非装着車との比較


① ブレーキ・ペダルを踏んだままエンジンを始動すると,ブレーキ・ペダルが持ち上がることがあるが,これは, ABS がセット状態となるためである。また,ブレーキ・ペダルを踏んだ状態でエンジンを止めるとブレーキ・ペダルは入り込むが,これは, ABS のセット状態が解除するためである。
② ブレーキ・ペダルを踏んだままハンドル操作を行うと,ブレーキ・ペダルに少しショックがある。
③ ABS 作動時は,車体に振動を感じるが正常に ABS が作動していることを示す。

④ ABS 作動中にブレーキ・ペダルが時々入り込むことがあるが,路面の摩擦係数が変化したためである。
 
(口)タイヤをロックさせた方が制動距離が短くなる場合


( a )軟らかい新雪
軟らかい新雪路面を走行しているときは,ロックさせたときの摩擦係数が最も大きいため,ロックさせた方が制動距離は短くなる


( b )砂利道
砂利道を走行中にタイヤをロックさせると,図  のようにタイヤの前方に砂利がたまった状態になるため制動距離が短くなる。

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( c )タイヤ・チェーンを装着しているとき
タイヤ・チェーンは,図 のように雪にくい込むことでその効果を発揮する。したがって,タイヤがロックしている方がタイヤ・チェーンがくい込みやすくなるため制動距離が短くなる。

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これらの場合でも,タイヤをロックさせるとコーナリング・フォースが低下してしまうために,車両がスピンしてしまう可能性が非常に高くなる。


なお,車両を安全に止めるためには,制動距離が長くなっても安定して止まれる ABS は効果的である。