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アンチロック・ブレーキ・システム
アンチロック・ブレーキ・システム（以下， ABS という。）には，
制動油圧の変化を利用する油圧制限方式，
制動減速度を利用する減速度検出方式，
車輪のロック状態を電気的に検出して油圧を制御する電子制御式などがあるが，
ここでは，電子制御式の ABS について説明する。 ABS は，急制動時や滑りやすい路面での制動時に車輪のスリップ状況を電気的に感知し，ブレーキの作動 油圧を減圧，増圧，保持させることにより，車輪のロックにより生ずるスリップ（スキッド）を防止し，急制動時などの方向安定性と操廃性の確保を図るための油圧制御システムである。 ABS は，図 に示すように，
4 個の車輪速度検出用ロータとスピード・センサから成る車輪速センサ，
各センサからの信号を基にハイドロリック・ユニットなどを駆動させるコントロール・ユニット，
コントロール・ユニットからの信号により各車輪への油圧を制御するハイドロリック・ユニット，モータ・リレー，バルブ・リレー，
ABS ウォーニング・ランプなどで構成されている。
