自動車整備士試験勉強 始めました~(^^♪

自動車整備士資格試験を解く

スロットル・ポジション・センサ系統の異常を示すコードを表示:平成25年3月実施1級小型問題31

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ダイアグノーシス・コードを点検したところ,スロットル・ポジション・センサ系統の異常を示すコードを表示した。図に示す回路において,点検結果から考えられる不具合原因として,適切なものは次のうちどれか。ただし,正常時のスロットル・ポジション・センサの信号電圧は,スロットル・バルブ全閉時0.5V,全開時4.5Vとする。

問題補足

 

点検結果

1:全ての回路が接続された状態で測定

V1の電圧が5Vであった。

V2の電圧がスロットル・バルプ全閉時,全開時ともに5Vであった。

V3の電圧が0Vであった。

2:センサ信号線を外した状態で測定

V4の電圧がスロットル・バルプ全閉時,全開時ともに5Vであった。

V5の電圧が0Vであった

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(1)センサ・アース線の断線

(2)センサ電源線からセンサ信号線への短絡

(3)エンジンECU内のアース系統の不良

(4)スロットル・ポジション・センサ内のアース系統の不良

 

解く

1:全ての回路が接続された状態で測定

V1の電圧が5Vであった。

f:id:n9h28eg0:20210227100759p:plain


V2の電圧がスロットル・バルプ全閉時,全開時ともに5Vであった。

f:id:n9h28eg0:20210227100827p:plain
V3の電圧が0Vであった。

f:id:n9h28eg0:20210227100904p:plain


2:センサ信号線を外した状態で測定

V4の電圧がスロットル・バルプ全閉時,全開時ともに5Vであった。

f:id:n9h28eg0:20210227100954p:plain


V5の電圧が0Vであった

f:id:n9h28eg0:20210227101030p:plain


 

(1)センサ・アース線の断線

f:id:n9h28eg0:20210227101118p:plain
(2)センサ電源線からセンサ信号線への短絡

f:id:n9h28eg0:20210227101204p:plain

(3)エンジンECU内のアース系統の不良

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(4)スロットル・ポジション・センサ内のアース系統の不良

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よって答えは 4

振動・騒音分析器:平成25年3月実施1級小型問題30

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図1と図2に示す「振動・騒音分析器」における振動値の意味や特徴及び振動量測定の表示に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
問題補足

 

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(1)図1では,29.0Hz付近で振動レベルの加速度,すなわちスペクトルが大きくなっていることが分かる。


(2)図2に表示されているDISPとは,変位のことで,人体応答には適応しないが,変位の振幅が特に重要な場合,例えば,接触の危険や加工精度を要する場合に適用する。


(3)図2では,23.43Hzの付近で変位が大きくなっていることが分かる。


(4)図1に表示されているACCとは,加速度のことで,人体応答には適応しないが,中域振動周波数で変位が小さい場合に適用する。

 

 

 

 

 

 

 

解く
(1)図1では,29.0Hz付近で振動レベルの加速度,すなわちスペクトルが大きくなっていることが分かる。
適切

 

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f:id:n9h28eg0:20210227090714p:plain
(2)図2に表示されているDISPとは,変位のことで,人体応答には適応しないが,変位の振幅が特に重要な場合,例えば,接触の危険や加工精度を要する場合に適用する。
適切

 

 

表 測定の内容(運動量)

振動値(測定量)

単位

目的・特徴

加速度(ACC)

m/s2

①高振動周波数で大出力が得られる。

②力が加速度に比例する。

③人体応答に適応する。

速度(VEL)

m/s

①中域振動周波数で変位が小さい場合に適用する。

②固体音,音響放射に関連する判定に適用する。

変位(DISP)

m

①変位の振幅が特に重要な場合,例えば,接触

の危険や加工精度を要する場合に適用する。


(3)図2では,23.43Hzの付近で変位が大きくなっていることが分かる。
適切

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(4)図1に表示されているACCとは,加速度のことで,人体応答には適応しないが,中域振動周波数で変位が小さい場合に適用する。
不適切

 

SRSエア・バッグ・システム及びプリテンショナ式シート・ベルト:平成25年3月実施1級小型問題29

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SRSエア・バッグ・システム及びプリテンショナ式シート・ベルトに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。


(1)プリテンショナ・シート・ベルトは,ー定限度を超えた車両の前方向衝突時に作動する構造であるため,衝突条件やシート・ベルト装着条件により,エア・バッグが作動していなくてもプリテンショナ・シート・ベルトだけが作動することもある。


(2)助手席エア・バッグ・アセンブリのデュアル・インフレータの点火タイミングは,衝突(G)の大きさなどにより制御されており,第1燃焼室と第2燃焼室を同時に着火させるか,又は第1燃焼室に着火させた後,ディレイ・タイムを設けて第2燃焼室に着火させている。


(3)SRS・ECUの脱着及びSRS・ECUに接続するカプラの取り外しは.SRS・ECUのバックアップ電源回路があるため,イグニション・スイッチをOFFにし,バッテリ端子を外した直後に行うことができる。


(4)サイド・エア・バッグ・アセンブリの助手席乗員検知システムでは,シート表皮下に設置された複数のアンテナからの出力比の差を計算して,乗員(誘電体)の有無や乗員のサイズを検知している。

 

 

 

 

 

 

 

解く

(1)プリテンショナ・シート・ベルトは,ー定限度を超えた車両の前方向衝突時に作動する構造であるため,衝突条件やシート・ベルト装着条件により,エア・バッグが作動していなくてもプリテンショナ・シート・ベルトだけが作動することもある。
適切

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(2)助手席エア・バッグ・アセンブリのデュアル・インフレータの点火タイミングは,衝突(G)の大きさなどにより制御されており,第1燃焼室と第2燃焼室を同時に着火させるか,又は第1燃焼室に着火させた後,ディレイ・タイムを設けて第2燃焼室に着火させている。
適切

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(3)SRS・ECUの脱着及びSRS・ECUに接続するカプラの取り外しは.SRS・ECUのバックアップ電源回路があるため,イグニション・スイッチをOFFにし,バッテリ端子を外した直後に行うことができる。
不適切

Ⓐの作業を行う場合は,イグニション・スイッチをOFFにして,バッテリのケープルを外してから3分以上放置し,Ⓑのカプラを外してから作業を行うこと。

Ⓐ脱着又は接続外しの作業項目

Ⓑ先に実施するカプラの接続外し(記号)

SRS・ECUの脱着

カプラD1,P1,TD1,TP1,SD及びSP

ケープル・リールの脱着又はカプラD2の接続外し

カプラD1

運転席又は助手席用側面衝突センサの脱着

カプラSD及びSP

SRS・ECUからカプラU10を外す。

カプラD1及びP1

SRS・ECUからカプラU20を外す。

カプラTD1,TP1,SD及びSP

カプラTD2を外す

カプラTD1

カプラTP2を外す

カプラTP1

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(4)サイド・エア・バッグ・アセンブリの助手席乗員検知システムでは,シート表皮下に設置された複数のアンテナからの出力比の差を計算して,乗員(誘電体)の有無や乗員のサイズを検知している。
適切

 

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よって答えは 3

スチール・ベルト式無段変速機(CVT):book2

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2 )変速特性
( 1 )オート・モード・シフト制御
CVT の基本的な変速は,図 に示す変速特性曲線図のように, LOW 側の直線とオーバ・ドライブ側の直線及び上側のスロットル・バルブ全開時曲線と下側の全閉時曲線で囲まれた範囲内で制御される。

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LOW側の直線は,マニュアル・トランスミッション(以下, MT という。)の 1 速と同等に,オーバ・ドライブ側の直線は 5 速より小さいギヤ比として,変速比幅は, 5 速 MT よりワイドに設定されている。

 

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また,全開時曲線を右上がりにして,高車速側のエンジン回転速度を高くすることによって駆動力を上げ,アクセルの応答性向上が図られている。

 

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前進は D レンジと S レンジがあり, D レンジは通常走行の設定に, S レンジは図の ● ● 線で示すようにエンジン回転速度を高い側にシフトした変速比に設定されている。

 

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Dレンジにおいて,スロットル・バルブ全開で発進すると,D レンジ・ラインの ① ② ③に沿って車速が上昇して最高速度まで達し,ここで全閉にすると,ラインの④ ⑤ に沿って減速する。スロットル・バルブ中間開度では,この特性曲線内でAT・ECUにより演算された最適な変速を行っている。

 

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例えば,定速走行(点 X )から急加速して増速する場合は,Aの線をたどり,エンジン回転速度が上昇して全開曲線に沿って車速が上がっていく。また,ゆっくり加速した場合は, B の線をたどり,エンジン回転速度と車速は共に,緩やかに上昇する。
 
 

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( 2 ) 7 速マニュアル・モード制御 
MT に近い走行フィーリング及び最適なエンジン.ブレーキ性能を得ることができるマニュアル・モード機能を持っている。マニュアル・モード機能は,図  のような変速制御を行えるもので,スイッチ操作により,各変速段を選択できるようになっている。

 

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各変速段の変速線は,低速になるほどエンジン高回転側で凸状になっており,高回転域での変速による回転変動を小さくしている。また,全開加速時,エンジン回転速度が許容最大に達すると,自動的にアップ・シフトする。また,逆に,エンジン回転速度が所定の回転速度まで低下すると,自動的にダウン・シフトし,停止時には 1 速になる。



 
 
3 )走行性能曲線図の比較
図 は CVT , 3 速 AT 及び 5 速 MT の全開走行性能曲線図を比較したものである。 CVT は,図( 1 ) のように駆動力及びエンジン回転速度共に滑らかな曲線で表される。なお,駆動力の破線及びエンジン回転速度の破線は,ロックアップ時を示している。
 

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車両安定制御装置:平成25年3月実施1級小型問題28

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車両安定制御装置に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。


(1)ブレーキ・アシスト・システムでは,ブレーキ・ペダルが速く踏み込まれたとき,車輪速センサの出力値から,スキッドECUがブレーキ・ペダルの踏み込み速度と踏み込み量を演算している。


(2)ヨー・レート・Gセンサのヨー・レート・センサ部は,音叉(さ)型の振動式レート・ジャイロを採用し,各振動子は振動部と検出部で構成されており,振動部及び検出部とも圧電セラミックスがはり合わせてある。


(3)VSCS装着車の点検・整備においてドラム・テスタを使用する場合は,VSCSの作動(機能)を停止させる必要がある。


(4)プリチャージ機能付き真空式制動倍力装置では,通常の真空式制動倍力装置の変圧室と定圧室の間に補助変圧室が形成されており,この補助変圧室には,大気が導入される通路(ブーツ)が取り付けられている。

 

 

 

 

 

 

 

 

解く

(1)ブレーキ・アシスト・システムでは,ブレーキ・ペダルが速く踏み込まれたとき,車輪速センサの出力値から,スキッドECUがブレーキ・ペダルの踏み込み速度と踏み込み量を演算している。
不適切
ブレーキ・アクチュエータに内蔵されているタ・シリンダ圧力センサの出力から,ブレーキ・ペダルの踏み込み速度と踏み込み量を演算


(2)ヨー・レート・Gセンサのヨー・レート・センサ部は,音叉(さ)型の振動式レート・ジャイロを採用し,各振動子は振動部と検出部で構成されており,振動部及び検出部とも圧電セラミックスがはり合わせてある。
適切
ヨー・レート・センサ部
車両の鉛直軸方向の回転角度(ヨー・レート,自転速度)を検出している。
構造は図 のような,音叉型の振動式レート・ジャイロを採用し,各振動子は振動部と検出部で構成されており,振動部及び検出部とも圧電セラミックスが張り合わせてある。

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(3)VSCS装着車の点検・整備においてドラム・テスタを使用する場合は,VSCSの作動(機能)を停止させる必要がある。
適切
ドラム・テスタ使用する場合

① VSCS の作動を停止させるために,必ずイグニション・スイッチを OFF にしてから車載故障診断装置コネクタの規定端子を短絡してからエンジンを始動させ測定する。

② 負荷設定機構があるテスタは使用できない。

③ 急発進,急加速は行わない。

④ 最高速度は, 60km / h 以下で行う。(フリー・ローラ使用時は 50km/h 以下)

⑤ 運転時間は 1 分以内にする。


(4)プリチャージ機能付き真空式制動倍力装置では,通常の真空式制動倍力装置の変圧室と定圧室の間に補助変圧室が形成されており,この補助変圧室には,大気が導入される通路(ブーツ)が取り付けられている。
適切

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よって答えは 1

スチール・ベルト式無段変速機(CVT):book1

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1 概要
無段変速機(以下, CVT という。)の変速機構は,スチール・ベルトと一対のプーリで構成され,プーリ溝幅を油圧によって制御し,発進から最高速まで連続無段階に変化させ変速ショックのない走行を可能としている。
動力伝達機構は,図  のような構成となっている。エンジン動力は,ロックアップ付きトルク・コンバータ,プラネタリ・ギヤ式前進・後退切り替え機構,プライマリ・プーリ,スチール・べルト,セカンダリ・プーリを経て,リダクション・ギヤから車輪に伝達される。
油圧制御装置は,変速機構の下側に取り付けられ,各種センサの信号に基づき AT ・ ECU が演算し,その出力信号で作動する各種ソレノイド・バルブにより,最適な変速制御及び前進・後退の切り替え制御などを行っている。

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1 )特徴
図 は CVT と 3 速オートマティック・トランスミッション(以下, AT という。)の動力性能(前進時)を比較した最大駆動力曲線である。
3 速 AT は, 3 段の変速を行うため,駆動力に段差が生じるが, CVT は滑らかな曲線を描き,網かけ部の駆動力損失がない。このため,滑らかな変速と共に俊敏な走りが可能になる。

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スチール・ベルト式無段変速機(CVT):平成25年3月実施1級小型問題27

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スチール・ベルト式無段変速機(CVT)の電子制御機能に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。


(1)クラッチ圧制御では,エンジン回転速度,スロットル開度により,フォワード・クラッチ(前進),リバース・ブレーキ(後退)の締結,解放の特性を設定し,AT・ECUでデューティ・ソレノイド・バルブを電子制御して,スリップ・コントロール・バルブでクラッチ又はブレーキのクラッチ・プレッシャを調圧している。


(2)変速制御では,エンジン回転速度,スロットル開度,入出力回転速度などの入力信号をもとにAT・ECUで演算し,プライマリ・バルブを作動させてプライマリ・プレッシャを制御し,スチール・ベルトによる変速を制御する。


(3)登降坂制御では,車速,スロットル開度,エンジン回転速度,吸入管圧力などから車両に掛かる走行負荷をAT・ECUで演算し,走行負荷が小さい降坂路走行判定時には,変速比をオーバドライブ側に制御して,適度なエンジン・ブレーキカを得られるようにしている。


(4)ライン・プレッシャ制御では,エンジン回転速度,スロットル開度などの入力信号をもとにAT・ECUで演算し,セカンダリ・バルブを作動させてライン・プレッシャを制御し,スチール・ベルトによるトルクの伝達に必要なライン・プレッシャを発生させる。

 

 

 

 

 

 

 

解く
(1)クラッチ圧制御では,エンジン回転速度,スロットル開度により,フォワード・クラッチ(前進),リバース・ブレーキ(後退)の締結,解放の特性を設定し,AT・ECUでデューティ・ソレノイド・バルブを電子制御して,スリップ・コントロール・バルブでクラッチ又はブレーキのクラッチ・プレッシャを調圧している。
適切

 

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(2)変速制御では,エンジン回転速度,スロットル開度,入出力回転速度などの入力信号をもとにAT・ECUで演算し,プライマリ・バルブを作動させてプライマリ・プレッシャを制御し,スチール・ベルトによる変速を制御する。
適切

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(3)登降坂制御では,車速,スロットル開度,エンジン回転速度,吸入管圧力などから車両に掛かる走行負荷をAT・ECUで演算し,走行負荷が小さい降坂路走行判定時には,変速比をオーバドライブ側に制御して,適度なエンジン・ブレーキカを得られるようにしている。
不適切
登降坂制御(図)
車速,スロットル開度,エンジン回転速度,吸入管圧力などから車両に掛かる走行負荷を AT ・ ECU で演算し,走行負荷が大きい登坂路走行判定時には,変速比を LOW 寄りにして駆動力を上げてアクセル操作に対する加速感を向上させる。走行負荷が小さい降坂路走行判定時には,変速比を LOW 寄りにして,適度なエンジン・ブレーキ力が得られるようにしている。

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(4)ライン・プレッシャ制御では,エンジン回転速度,スロットル開度などの入力信号をもとにAT・ECUで演算し,セカンダリ・バルブを作動させてライン・プレッシャを制御し,スチール・ベルトによるトルクの伝達に必要なライン・プレッシャを発生させる。
適切

 よって答えは 3